国連とICPがカンボジアでデジタル認証のパイロットを開始
カンボジアは、UNDP（United Nations Development Program：国連開発計画）が開発したデジタル認証システムであるUTC（Universal Trusted Credentials：普遍的で信頼できる認証情報）のブロックチェーンベースのプラットフォームのパイロットプログラムの実施地に選ばれた事がわかった。
🤝 Excited to be partnering @dfinity to scale the Universal Trusted Credentials (UTC) initiative in Cambodia and more!
Leveraging the Internet Computer blockchain tech, we hope to develop a more secure digital credentialing system that empowers #MSMEs: https://t.co/eQnv38TCc5 pic.twitter.com/9VRBpWSVtM
— UNDP Tech, Innovation and Sustainable Development (@UNDPtech) July 3, 2024
dfinityと提携して、カンボジアなどでUniversal Trusted Credentials（UTC）イニシアチブを拡大できることを嬉しく思います。
インターネットコンピューターブロックチェーン技術を活用して、MSMEを強化するより安全なデジタル認証システムを開発したいと考えています。
インターネットコンピューターブロックチェーンの作成者であるDfinity Foundation https://dfinity.org/ （ディフィニティ財団）と提携したこのパイロットプログラムは、デジタル認証に革命を起こすことを目指している。インターネットコンピューターが必要なインフラストラクチャーを提供することで、このイニシアチブはデジタル経済における透明性と包摂性を高め、中小零細企業（MSME）の力を高めることを目指しているという。パイロットが10カ国に拡大するにつれて、世界中の金融システムを再定義できる強力なエコシステムを構築することが期待されている。
UTCは、デジタル認証を安全かつ効率的に管理できるように設計されており、このイニシアチブは、現在の金融システムにおける透明性と包摂性の欠如により金融サービスへのアクセスに課題を抱えることが多いMSMEにとって特に重要となる。UTCプラットフォームは、ブロックチェーン技術を活用することで、これらの問題に対処し、より包括的なデジタル経済を構築することを目指している。
Dfinity Foundation が開発したインターネットコンピューターブロックチェーンは、UTC プラットフォームに必要なインフラストラクチャーを提供。これには、デジタル認証情報の保護と管理、改ざん防止と簡単に検証できることの保証が含まれるとのことだ。UTC プラットフォームの開発は、複数の国際機関が関与する共同作業であり、シンガポール金融管理局とガーナ銀行は、どちらもプラットフォームの開発で重要な役割を果たしている。2024年5月にガーナ銀行は、UTCを使用して概念実証を完了。これには、ライセンスや取引記録などの情報を転送するためのSFT（半代替性トークン）の使用が含まれており、この概念実証では、SFTにKYC（顧客確認）検証を含める可能性も実証された。
中小企業への潜在的な影響
UTCイニシアチブは、中小企業のニーズに応えられないことが多い金融システムに透明性をもたらし、包摂性を高めるユニークな機会を表しており、Dfinity Foundationの創設者であるドミニク・ウィリアムズ（Dominic Williams）氏は次のように述べている。
中小企業はほとんどの経済のバックボーンであり、UTC イニシアチブは、中小企業のニーズに応えられないことが多い金融システムに透明性をもたらし、包摂性を高めるユニークな機会を表しています。
デジタル認証の未来と他国への拡大
カンボジアでのパイロットプログラムは、デジタル認証の開発における大きな前進を表している。
ブロックチェーン技術を活用することで、UTCプラットフォームは認証情報の管理と検証の方法を変革し、より包括的で透明性の高いデジタル経済を生み出す可能性がある。パイロットプログラムが他国に拡大するにつれて、デジタル認証のためのグローバルエコシステムが作成され、企業が認証情報を安全かつ効率的に管理する方法を提供し、デジタル経済の透明性と包摂性を高めていくことが期待されている。
カンボジアでのUTCパイロットプログラムの開始は、デジタル資格認定の開発における重要なマイルストーンを表しており、ブロックチェーン技術の力を活用することで、より包括的で透明性の高いデジタル経済を創出し、中小企業やその他の組織が資格をより効率的に管理できるようにすることを目指している。パイロットプログラムが他の国に拡大するにつれて、金融システムを再定義し、デジタル資格認定分野でさらなるイノベーションを推進できるグローバルエコシステムを作成することが期待されている。
