米国消費者金融保護局が仮想通貨中心のゲームや仮想世界のリスクを警告
CFPB(Consumer Financial Protection Bureau’s:米国消費者金融保護局)は、仮想通貨に焦点を当てたゲームに関連する新たなリスクについて警告した事が分かった。
Today, the CFPB issued a report examining the growth of financial transactions in online video games and virtual worlds. https://t.co/kIFFSY3p5y
— consumerfinance.gov (@CFPB) April 4, 2024
本日、CFPBはオンラインビデオゲームと仮想世界における金融取引の増加を調査したレポートを発表しました。
「Banking in Video Games and Virtual Worlds(日本語訳:ビデオゲームと仮想世界での銀行取引)」というタイトルがつけられた報告書は、ビデオゲームと仮想世界における詐欺や消費者保護の低下に対する当局の懸念を強調。仮想ゲームと仮想通貨の接点が拡大するにつれ、CFPBの監視は、これらのデジタル領域でプレイヤーが直面する潜在的な落とし穴を浮き彫りにしている。
CFPBの調査結果は、Roblox(ロブロックス)、Second Life(セカンドライフ)、Fortnite(フォートナイト)などの巨大企業に比べ、暗号メタバースの人気が低い。そのような結果にもかかわらず、これらのプラットフォームはサードパーティの取引プラットフォームを通じ、仮想資産を法定通貨に変換することを容易にする機能があるため、注目に値することを明らかにしたうえで、次のように述べている。
これらの暗号資産の仮想世界はあまり人気がありませんが、サードパーティの暗号資産取引プラットフォームが普及しているため、注意することが重要です。
ゲームプレイヤーは仮想アイテムの取引手段として仮想通貨に関心
同報告書は、仮想ゲーム界の大手パブリッシャー間で、プレイヤーがゲーム経済の外で仮想アイテムを取引する手段として仮想通貨を検討することに関心が高まっており、市場の範囲とリスクエクスポージャーが拡大する可能性があることを示している。
状況の進化に対応して、CFPB はデジタル金融取引の監視を強化する規則を提案。「Defining Larger Participants of a Market for General-Use Digital Consumer Payment Applications(日本語訳:汎用デジタル消費者決済アプリケーション市場へのより大規模な参加者の定義)」と名付けられたこの規則案は、デジタルウォレットや決済アプリケーションを提供する企業を含む大規模なノンバンク企業を従来の金融機関と同様の規制監視下に置くことを目指している。しかし、批評家たちは、この規則は仮想通貨に対する管轄権を不適切に主張していると主張し、危機感を募らせている。
仮想ゲーム界でのプレイヤーのセキュリティに対する懸念の高まり
CFPB の報告書と規制の取り組みにより、仮想ゲーム世界でのプレーヤーの資産のセキュリティに対する懸念が高まっている。
消費者は、ハッキングの試み、アカウントの盗難、ゲーム内アセットへのアクセスの喪失を報告。しかし、多くの場合、ゲーム会社からのサポートはほとんどない現在の状況は、より多くの金融活動がこれらのデジタルプラットフォームに移行するにつれて、保護を強化する必要性を強調している。
CFPBが仮想通貨分野における規制上の役割を模索し続ける中、米国大手のVC企業Paradigm(パラダイム)の政府担当責任者アレクサンダー・グリーブ(Alexander Grieve)氏のような関係者は、こうした報告書がルール策定の前兆となる可能性があり、仮想経済やデジタル資産をめぐる規制が強化される可能性を示唆していると示唆している。