Coinbaseがウォールストリートジャーナルの報道に反論
仮想通貨取引所Coinbaseは、新たな取引ベンチャー疑惑に関するウォールストリートジャーナル(※以下、WSJと表記)のレポートに反論したことが明らかになった。
WSJの報道を受けてCoinbaseは、疑惑を否定する公式に発表しており、同社は多くの競合他社とは異なり、自己勘定取引事業を運営したり、マーケットメーカーとして運営したり、顧客に対して取引したことはないと主張している。また同社は、機関投資家向けにInstitutional Primeという商品へのアクセスを提供しているが、このサービスは顧客の利益に沿うように設計されたものだと述べている。
Coinbaseは利益を得ることはないと反論
WSJは最近、同社の関係者から提供された情報をもとに、Coinbaseが1億ドル(約144億円)の取引をし、社内では自己勘定取引を目的に設立された同社リスクソリューションズグループによるテスト取引とみられているとの報道をした。
自己勘定取引とは、銀行や金融機関が顧客から手数料を得るために行うのではなく、自らの利益を得るため、自らの資金を取引することで、同取引所の担当者は次のようにコメントしている。
Coinbaseは時折、当社の企業財務および運用目的を含め、元本として仮想通貨を購入することがあります。その目的は、取引される仮想通貨価値の短期的な上昇からCoinbaseが利益を得ることではありません。
米国で株式公開企業としてデビューして以来Coinbaseの株式は、仮想通貨市場と連動して動き、75%の損失を記録する中で新しい戦略を始めている。同取引所は新製品として、仮想通貨エコシステムとWeb3エコシステムにおけるクライアントの経験を拡大することに専念しており、これらのイニシアチブの1つは、「Coinbase Risk Solutions」と呼ばれている。機関投資家を対象としたこの商品は、彼らに仮想通貨市場へのエクスポージャーを提供することになる。従来の金融では、大企業が新生の資産クラスへの投資に関心を示しているため、多くの企業や大手銀行がその需要に応えるべく、投資・金融商品を展開していた。しかしコインベース は、多くの機関がまだ適応しており、仮想通貨市場に不慣れであると主張している。
WSJのレポートによると、株式の下降値動きは、Coinbaseがクライアント主導の取引イニシアチブの立ち上げを含む新しい収益源を見つけることにつながっており、レポートによると同取引所がイニシアチブを終了する前に1億ドルのトランザクションを完了したと主張している。
経験豊富なウォール街のトレーダーで構成されるとされるCoinbaseは、収益を上げるためにいくつかの取引と投資戦略をテストしており、報告書によると、この構想では、会社の資金を使用して仮想通貨市場に投機することを想定していたとのこと。