フィリピンSECがバイナンスをブロック
フィリピンSEC(フィリピン証券取引委員会)がバイナンス(Binance)に対し、規制監視機関によりローカルアクセスをブロックするという厳しい制裁を加えた事が分かった。
フィリピンSECは、同国におけるバイナンスのオンラインプラットフォームの「遮断を進めた」と規制当局が発表。この動きは、同委員会が2023年11月にバイナンスに対して勧告を出している。バイナンスは、フィリピンの同取引所運営者がライセンスなしでユーザーを誘致。レバレッジ取引サービスや仮想通貨貯蓄口座などの投資商品を提供しているほか、取引活動に従事させていると国民に警告した後に実施されている。2024年3月25日付の公式発表によると、同委員会がNTC(National Telecommunications Commission:国家電気通信委員会)に対し、バイナンスのサイトやその他のウェブページをブロックする支援を求める正式な要請を提出。3月12日の会議で承認され、規制当局が同取引所に対して措置を講じることが可能となった。
フィリピンSECのエミリオ・B・アキノ(Emilio B. Aquino)委員長は、バイナンスはフィリピン人投資家の財務安全にリスクをもたらしていると伝えたうえで、NTCへの要請書簡の中で次のように述べている。
SECは前述のプラットフォームを特定し、これらのウェブサイトおよびアプリへの国民の継続的アクセスはフィリピン人の投資資金の安全に脅威をもたらすと結論づけました。
SECはプロモーションで積極的にフィリピン人をターゲットと指摘
同委員会は、バイナンスが一般からの投資を募るライセンスや、SRC規制で義務付けられている証券商品の「取引所を設立または運営する」ライセンスを持っていないにもかかわらず、SNSプロモーションキャンペーンでフィリピン人を「積極的にターゲットにしている」と主張した。
声明によると、SECは国内でのオンラインプレゼンスを遮断する可能性を検討することで、ユーザーがバイナンスから退会するのに「十分な時間がある」ことを保証。委員会の要請に応じて今年NTCによってブロックされた他の仮想通貨プラットフォームには、OctaFXとMiTradeのウェブサイトとアプリが含まれる。なお、バイナンスのフィリピン人ユーザー数は不明だが、同国には 930 万人以上の仮想通貨所有者がおり、仮想通貨所有者数では7番目に多い国となっている。