クラーケンが米国株と英国株の取引を提供する計画を発表
大手仮想通貨取引所クラーケン（Kraken）は、米国における株式取引の世界に参入することを発表したことが明らかになった。
この大胆な一歩は、デジタル市場と伝統的な金融市場の重要な融合を意味し、投資家が株式を売買する方法を再構築する可能性がある。最近報告書で強調されたように、同取引所の戦略的拡大は、クラーケン・セキュリティーズ（Kraken Securities）として知られる、シームレスな株式およびETF（上場投資信託）取引サービスを専門に提供する新設部門を通じて促進される。この移行は、仮想通貨に特化した企業としては大胆に見えるかもしれないが、イノベーションとユーザーの進化するニーズへの対応に対するクラーケンのコミットメントを示している。
クラーケンは金融市場で事業展開する準備を整えている
この問題に詳しい非公開の情報筋は、同取引所が英国で必要な規制上の許可をすでに取得していることを明らかにし、確立された金融市場で事業を展開する準備が整っていることを強調した。
実際、米国では、FINRA（Financial Industry Regulatory Authority：米国金融業界規制当局）からブローカー・ディーラーのライセンスを取得するためのステップを踏んでおり、米国市場における規制基準を遵守するという同社のコミットメントを示唆。クラーケンの伝統的な金融資産への参入は画期的だが、同社は体系的なアプローチを取っており、報道によると、同取引所は2024年に株式とETFの取引サービスを開始する予定だ。このタイムラインによって、取引所は規制の動向を鋭意調査し、提供する商品を改良し、これらの新しい資産を既存のプラットフォームにシームレスに統合することができると期待されている。
クラーケンの株式およびETF取引への参入は、伝統的な金融市場とデジタル金融市場の融合が進んでいることを意味しており、仮想通貨が主流に受け入れられ続けるにつれ、この2つの世界の境界線はますます曖昧になってきている。そのため、同取引所の大胆な一歩は、イノベーションへのコミットメントを反映したものであるだけでなく、金融のランドスケープの変化を認識したものでもある。仮想通貨のルーツを超えた同取引所の旅は、金融業界で起きている広範な変革の一例であり、テクノロジー主導のソリューションが、投資、取引、金融資産との付き合い方を再定義していると言える。
一方で、4月にLSE（London Stock Exchange：ロンドン証券取引所グループ）は、ビットコイン指数先物・オプションのデリバティブ取引と清算サービスを今年中に提供すると発表しており、LSEはデジタル取引プラットフォームと提携し、ユーザーにビットコイン（Bitcoin/BTC）への投資機会を提供するとのこと。同様に、TASE（Tel Aviv Stock Exchange：テルアビブ証券取引所）も、プラットフォーム上で仮想通貨取引を認めるよう規制当局に要請する草案を公表。草案が可決されれば仮想通貨取引が可能になるとのことだ。
