コインベース(Coinbase)が米国機関向け仮想通貨融資サービスを開始

コインベース(Coinbase)レンディングサービスが巨額投資でオープン

大手仮想通貨取引所コインベース(Coinbase)は、米国の機関投資家を対象とした仮想通貨融資サービスを開始した事が。大手メディアブルームバーグの8月5日(火曜日)付けの報道によって分かった。

米国最大の取引所は、ブロックファイ(BlockFi)、ジェネシス・グローバル(Genesis Global)、セルシウス(Celsius)などの仮想通貨金融会社の破綻によって生じた穴を埋めようとしているとのこと。

報道によると、コインベース融資プログラムは順調なスタートを切っており、顧客から5,700万ドル(約84億円)の投資を集めており、この情報はSEC(米国証券取引委員会)への提出書類で明らかになっている。コインベースレンディングサービスを使用すると、機関投資家の顧客は交換のために資金を暗号資産の形で貸し出せる。これらの資産は他のデジタル資産によって担保されており、より高い価値が市場損失の可能性から保護され、これらの資金を使用して、コインベースは他の機関顧客に融資を提供する。

米国証券法に基づく規制D免除の対象での貸与

コインベースの新製品により、顧客は取引所が米国証券法に基づく規制D免除の対象となるという取り決めで仮想通貨を貸与できるようになる。

これは、同取引所がSECにこれら資産の登録を提出することなく、株式や有価証券を販売することで融資プログラムの資金を調達できることを意味する。注目しておきたいのは、この新サービスが同取引所の仮想通貨融資分野への最初の事業ではないという点である。2021年6月、同取引所は、個人投資家がUSDコイン(USDCoin/USDC)に投資することで4%のAPY獲得ができるように設計された「Lend」機能の導入を提案し、他の認証済み顧客もそれを借ることができる。しかし、SECからのいくつかの法的異議が噴出。その結果、同取引所は2021年9月にプロジェクト終了を余儀なくされている。さらに、同取引所は2022年5月、ユーザーがビットコイン(Bitcoin/BTC)を担保として資金を借りる借入機能も廃止している。

仮想通貨融資が増加中

大手仮想通貨プレーヤーの流入により、仮想通貨融資分野が2022年からの回復の兆しを見せている。

コインベースに加えて、ビットゲット(Bitget)は、従来の融資システムに不満を抱いている顧客を引き付けることを目的として2023年7月、仮想通貨ローンサービスを開始している。また、NFT(非代替性トークン)市場であるブラー(Blur)は、ユーザーがNFTを担保として使用し、イーサリアム(Ethereum/ETH)を借りられるように設計されたP2P融資サービスであるブレンド(Blend)を開始した。