香港政府が既存銀行に仮想通貨受け入れを要請
香港政府は、大手銀行がデジタル通貨を扱う顧客を受け入れるよう、積極的に提唱していることが明らかになった。
世界最大クラスのメガバンクHSBCや世界的金融グループのスタンダードチャータード（Standard Chartered）など、既存金融機関は、仮想通貨のハブになりたいという香港の願望に適応するための圧力に直面している。英国を拠点とする両銀行と中国銀行は、2023年5月の会議でHKMA（香港金融管理局）から、取引所などの仮想通貨企業を顧客として受け入れ始めるよう圧力をかけられたという。
香港証券先物委員会が仮想通貨を受け入れるよう圧力
香港政府が大手銀行に仮想通貨の顧客を受け入れるよう促すイニシアチブは、伝統的な金融とデジタル資産の融合における注目すべき一里塚となるものである。
香港をデジタル資産のハブにするため、HKMAはリテール顧客向けに仮想通貨を合法化しており、6月には、SFC（香港証券先物委員会）が仮想通貨取引の申請受付を開始。しかし、規制当局は、ステーブルコイン、仮想通貨デリバティブ、仮想通貨ステーキング商品を除外。さらにHKMAは、銀行に仮想通貨ビジネスのオンボードに尻込みしないよう圧力をかけ、従来の銀行マインドからの抵抗があることを付け加えたとのこと。
仮想通貨関連サービスの需要を認識した政府は、仮想通貨関連企業の活動を認め、既存の金融システムを破壊するイノベーションを生み出し続けることを検討。実際、仮想通貨の受け入れはエキサイティングな可能性をもたらす一方で、従来の銀行にとっては規制上の課題もあり、イノベーションの推進と既存規制の遵守の微妙なバランスを取ることが重要な課題となっている。
銀行による仮想通貨受けれにリスク管理と規制の枠組み強化を呼びかけ
香港政府は、銀行が仮想通貨の顧客を受け入れることを推奨しており、リスク管理と規制の枠組みを強化するよう呼びかけている。
この包括的なアプローチは、銀行と仮想通貨の顧客の双方を潜在的なリスクから守る、安全で透明な環境の確立を目的としており、大きな一歩と言える。香港政府が銀行に仮想通貨の顧客を受け入れるよう求めたことは、中国がデジタル資産経済について再考する上で大きな意味を持っており、ブロックチェーン技術が持つ変革の可能性をより深く認識したことを意味する。
仮想通貨を受け入れる香港の積極的なアプローチと、銀行が仮想通貨の顧客を受け入れることを奨励する姿勢は、世界の金融業界に対して明確なメッセージを発信。香港は、自らを先進的で革新的なハブとして位置づけることで、仮想通貨とブロックチェーン技術の可能性を見いだす国際的な企業や投資家を惹きつけることを目指している。
