米国裁判所はロシアの仮想通貨ランサム・ロンダラーに保護観察と罰金を科す

オレゴン州の裁判所がロシア人に判決

ランサムウェア攻撃によるマネーロンダリング(資金洗浄)の罪で起訴されたロシアの仮想通貨起業家は、有罪を認めた後、米国で執行猶予を宣告され、罰金を科された事が分かった。

2社の仮想通貨取引プラットフォームの創設者であるデニス・ドゥブニコフ(Denis Dubnikov)氏は、2022年オランダで逮捕され、米国に身柄を引き渡された。ランサムウェアの配布に関連したマネーロンダリングの罪で告発されたロシア人が、米国で3年間の保護観察を言い渡された。ドゥブニコフ氏は、2021年11月にアムステルダムで逮捕され、その後2022年8月に米国に引き渡されている。

オレゴン州の連邦裁判所は同氏に対し、犯罪行為の結果として得た収益の一部である2,000ドル(約268,000円)を没収したうえで、10,100ドル(約135万円)の刑事罰を支払うよう命じた。

ドゥブニコフ氏は真実を知ることを意図的に避けた

当初米国の検察官は、少なくとも2018年8月から2021年8月までの間に、米国およびその他の国の個人や組織に対する「Ryuk」と呼ばれる標的型ランサムウェア攻撃から得た収益を、ロシア人とその共犯者がマネーロンダリングしたとして告発。

裁判所の文書によると、仮想通貨取引所コヨーテクリプト(Coyote Crypto)とエッグチェンジ(Eggchange)の所有者である同氏は、Ryuk ランサムウェアの支払いの一部のみをロンダリングしたことが示されている。同氏は根底にあるランサムウェア活動には関与しておらず、故意の失明説に対して有罪を認めていると記されている。

2019年7月、Ryuk攻撃を受け、米国企業が250BTC(約4億円)の身代金を支払っている。同氏は、35BTCを400,000ドル(約5,300万円)の現金と交換することに同意しており、裁判所は、これらがランサムウェアの収益であることは知らなかったものの、「真実を知ることを意図的に避けた」と指摘している。Ryukは、標的となった組織のコンピューター上のファイルを暗号化するソフトウェアの一種で、2018年に初めて確認されており、米国の病院や医療提供者を含む世界中のさまざまな被害者に対して使用されてきた。

裁判所の判決は、ドゥブニコフ氏が拘束されていた時間を考慮に入れての判決とのこと。なお、同氏は、警察への定期的な報告と薬物検査の実施、法執行当局の要請によるDNAサンプルの提供など、監督要件を順守するよう命じられている。

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