Web3の資金調達が2023年第1四半期に82%急落した理由

Web3の資金調達額は2023年第1四半期に82%急落

Web3市場は2023年の年明けから復活を遂げ、2022年の弱気な冬からいくつかのトークンが回復しているものの、これはVC(ベンチャーキャピタリスト)の仮想通貨業界への投資への関心を刺激するのにほとんど役立っておらず、クランチベース(Crunchbase)によると、ベンチャーファンドは2022年第1四半期の91億ドル(約1.2兆円)から2023年第1四半期には17億ドル(約2,276億円)に急落した事が分かった。

これに関連して、2023年第1四半期に投資された17億ドルは、Web3が初期段階にあった2020年第4四半期の11億ドル(約1,472億円)以来の最低額となっている。この減少は、2022年後半の展開に関連しているとみられている。

テラ・ルナとFTXの崩壊につながる資金調達の減少

仮想通貨市場はVC主導の資金調達によるブームを経験しており、2021年第4四半期にピークを迎え、2022年第1四半期まで1億ドル以上の資金調達が続いていた。

Crunchbase「Funding To VC-Backed Web3 Startups By Quarter(日本語訳:VC が支援する Web3 スタートアップへの四半期ごとの資金調達)」より画像引用

これらの資金調達には、コンセンシス(ConsenSys)、ポリゴン(Polygon)、FTX による注目度の高い資金調達が含まれており、VC資金で4億ドル(約535億円)以上を調達している。2022年第2四半期にも同様の傾向がみられ、仮想通貨スタートアップ企業によって90億ドル(約1.2兆円)以上が調達されたものの、2022年第2四半期末に向けたルナ(Terra/LUNA)暴落は、VC主導の資金調達に直ちに直撃。その後の第4四半期のFTX崩壊は、不安定な市場への投資に対するVCの懸念を裏付けおり、第1四半期の投資額が17億ドルという低水準に達した理由の可能性が高い。

Web3の未来にとって意味すること

クランチベースは最新調査レポートの中で、投資額の減少と資金調達ラウンドの数の減少を指摘している。

2022年第1四半期には、今年の333件に比べて500件を超える資金調達ラウンドが記録され、さらに同調査では、前四半期に1億ドルを超えた資金調達ラウンドは、1 年前の29回から90%近く減少したのは3回のみである。過去1年間の開発は、仮想通貨エコシステム内のいくつかの危険性を示唆。また、ルナ財団(Luna Foundation)やFTXなど、VCからの資金提供を受けていたにもかかわらず破綻した一部の悪事を暴くのにも一役買っている。

困難な時期は通常、プロジェクトが強気相場まで生き残るために確固たるユースケースを構築しなければならないエコシステムを提供することは十分に確立されている。そのため、現在の資金調達の減少にもかかわらず、Web3業界はより強力になると予想されている。

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