ロンドン証券取引所がビットコインデリバティブ契約の清算サービスを提供
金融機関からの需要が高まるなか、LSE(London Stock Exchange:ロンドン証券取引所)は、ビットコイン(Bitcoin/BTC)デリバティブ契約の清算サービスを提供し、隣国Franceと競争する準備に入った事が分かった。
ロンドン証券取引所は、清算子会社であるLCH(ロンドン手形交換所)のパリ部門を利用し、GFO-Xのビットコイン先物およびオプション契約を処理すると発表。GFO-X は、英国を拠点とする規制対象のデジタル資産取引所であり、規制当局の承認が得られれば、このサービスは2023年第4四半期までに開始される事が見込まれている。
ビットコインの機関需要
一部の金融機関は、規制上の問題からビットコイン保有に消極的で、仮想通貨デリバティブを取引する需要がある。
LCHは、金融機関が仲介者として、一方がデフォルトした場合のリスク管理支援サービスを提供している。フィナンシャルタイムズ(Financial Times)の報道によると、LCH はデリバティブを現金決済し、仮想通貨単位の証拠金を別途保持するとのことで、GFO-Xの共同創設者であるアルナブ・セン(Arnab Sen)氏は次のように語っている。
LCH は、さまざまな資産クラスにわたって実証済みのリスク管理機能と、今日の金融市場で最も洗練された清算サービスの一部を提供します。私たちの共同ビジョンは、デジタル資産デリバティブの取引と清算の要件を確保し、安全で高度に規制された環境内で需要の増加に対応できるようにすることです。
英国はWeb3ビジネス誘致競争でフランスに後れをとっているのか
LSEからの動きは、フランスが最近主要Web3プレーヤーを引き付けたことに伴い、大手メディアBloombergによると、Binance、Crypto.com、Circle などの仮想通貨取引所大手がヨーロッパの拠点としてパリを選択している。Crypto.comがパリを欧州本社に選んだ際、Rippleのイアン・バージ(Ian Burge)氏は次のようにツイートしている。
If the UK is serious about becoming a #blockchain and #crypto hub, mere words won't achieve that. @cryptocom's decision to locate in Paris is a clear win vs London. We need to do more to attract the industry. https://t.co/B3ppGHyikK
— Ian Burge (@IanBurgePR) October 12, 2022
英国がブロックチェーンと仮想通貨のハブになることを真剣に考えているのであれば、言葉だけでは実現できません。
cryptocomのパリに立地するという決定は、ロンドンに対して明確な勝利です。業界を引き付けるには、もっと多くのことをする必要があります。
さらに、CME Group、CBOE Global Markets、Deutsche Börse などのロンドン証券取引所のピアは、デリバティブなどの伝統的な商品に包まれた仮想通貨取引機能をすでに提供している。