ロシアの仮想通貨取引量はほぼ130億ドルに
ロシアで仮想通貨の使用が増加しており、取引額は130億ドル(約1.75兆円)にのぼる事を、同国の金融監視機関ロスフィンモニタリング(Rosfinmonitoring)(※1)の責任者がプーチン大統領に通知した事が分かった。
2001年11月にプーチン大統領の命令により作成された収集を目的としたロシア連邦サービスである。国内外のマネーロンダリング、テロ資金供与、金融犯罪などに対抗するため、金融取引に関する情報を分析するほか、テロリストまたは過激派活動で告発された人々のリストや書籍も提供している。
ロスフィンモニタリングは、新ブロックチェーン分析システムを使用し、デジタル資産取引の何千人もの参加者を追跡していると明らかにしている。ロスフィンモニタリングのユリー・チカンチン(Yury Chikhanchin)ディレクターによると、ロシアの仮想通貨の取引高が増加。同調査は、仮想通貨取引に参加する25,000人以上の参加者の仮想通貨取引き活動を監視しており、同国のユーザーに支援を提供する約12の金融機関を特定したとのこと。
現地メディアの報道によると、プーチン大統領は、お金や新しい金融商品が現れるところにはどこでも「詐欺師」も現れると述べたとのこと。同ディレクターは、包括的な規制がないロシアでは仮想通貨の使用が増加していることを認めており、次のように詳述している。
今日の仮想通貨の売上高は630,000BTC以上であると考えています。
なお、2021年にロシア銀行が引用した見積もりによると、当時のロシア人による年間の仮想通貨取引額は約50億ドル(約6,716億円)であったとのこと。
ロシアの最新ブロックチェーンに他国も関心を示す
同監視機関は、約120の仮想通貨関連の調査を実施し、60以上の刑事事件を開始しており、同ディレクターは、ロシアの新しい「透明なブロックチェーン」プラットフォームの立ち上げのおかげで、これが可能になったと指摘している。
関係者によると、一年前はビットコイン(Bitcoin/BTC)しか追跡できなかったものの、新システムを使うことで、20以上の異なる仮想通貨の動きを見られると明かしている。仮想通貨分析ツールは現在、総務省、連邦保安局、調査委員会でテストを受けており、独立国家共同体の他の国々は、この新システムの取得に高い関心を示しているとのことだ。