北米のマイニング業者に1日1万ドルの罰金の可能性
米国のビットコイン(Bitcoin/BTC)マイニング業者は、1月末までに事業を停止しなければ、54万ドル(約7,000万円)の罰金を支払うことを余儀なくされる可能性が浮上している事が分かった。
北米のビットコインマイニング会社US Bitcoin Corpは、州最高裁判所の判事から操業を停止するか、1 日あたり10,000ドル(約130万円)の罰金を科すよう命じられた。同社が1月末まで操業を続けた場合、罰金は1日あたり25,000ドル(約325万円)に引き上げられるという。
今回の命令は昨年の一時的な差し止めへのフォローアップか
1月26日(木曜日)、米・ニューヨークの現地日刊紙Lockport Journalが報じたように、エドワード・ペイス(Edward Pace)裁判官からの命令は、12月1日に同社に対して出されたフランク・セディタ3世(Frank Sedita III)最高裁判所判事の一時的な差し止め命令のフォローアップとみられている。
セディタ3世最高裁判所判事は、フォールズ(Falls)が会社の施設にエネルギー集約型産業を管理するゾーニング法を遵守するよう強制する仮差止命令を求めたため、会社の運営を停止しようと試みた。市は、これらの法律に違反し、「公共の迷惑」を生み出したとして、US Bitcoin Corpを起訴。ペイス裁判官によると、10,000ドルの罰金は1月31日まで適用されるという。
米国のビットコインの弁護士である John P. Bartolomei 氏との話で、ペイス裁判官は、罰金は一定期限後、事件が完全に解決されるまで、1日あたり25,000ドルに引き上げられると述べている。バルトロメイはこの決定に抗議し、州最高裁判所控訴部第4部に上訴すると述べたうえで、次のように語っている。
1月31日までに仮想通貨マイニング事業が閉鎖されなければ、2月1日に54万ドルの小切手がナイアガラ・フォールズ市(US Bitcoin Corp)に届けられるはずだ。
ニューヨークのマイニング施設への取り締まり
ビットコインマイニングの地理的位置として人気があるにもかかわらず、ニューヨーク州による仮想通貨マイニング業界に対する規制は、あまり歓迎されていない。
2022年11月にキャシー・ホチョル(Kathy Hochul)州知事は、州の経済発展と気候目標を達成するため、この地域でビットコインをマイニングするための化石燃料の使用を停止するモラトリアムに署名。同社のウェブサイトによると、米国のビットコインのナイアグラフォールズ施設は 90% ゼロエミッションの電力で稼働しているものの、ナイアグラフォールズの弁護士たちも満足していないという。
ニューヨークのエリック・アダムス(Eric Adams)市長は以前、仮想通貨強気派であり、ビットコインのマイニングに反対していると述べていた。しかし、同市長は後にホチョル知事に対し、業界の将来の成長を懸念し、化石燃料ベースの採掘活動を禁止する法案に拒否権を行使するよう求めると約束した。