シルバーゲート銀行で10億ドルの純損失が計上される
仮想通貨に焦点を当てた銀行であるシルバーゲート銀行(Silvergate Bank)は1月17日(火曜日)、2022年第4四半期に普通株主に起因する10億ドルの純損失を経験したと発表した事が分かった。
SEC(米国証券取引委員会)が発表したレポートで、同銀行は預金の”かなりの”流出も見たと述べている。2022年第4 四半期の平均顧客預金は73 億ドル(9,560億円)で、同年の第3四半期の120億ドル(約1.6兆円)から大幅に減少している。流出の主な理由について同銀行は、仮想通貨業界が現在経験している「信頼の危機」と述べ、FTX破産やデジタル資産価格の全般的な下落により、投資家が「リスクオフ」の立場にシフトしたと語っている。
大幅な資産の流出も仮想通貨業界を信じているシルバーゲート銀行
大幅な流出を見たと述べ、大幅な損失を記録したシルバーゲート銀行は、依然として仮想通貨業界を信じている事を明らかにしている。
同行のアラン・レーン(Allan Lane)CEO(最高経営責任者)は、同社は引き続き「集中」しており、「流動性の高いバランスシート」を維持していると述べたうえで、次のように語っている。
私たちは現在の環境を乗り切るために断固たる行動を取っていますが、私たちの使命は変わっていません。デジタル資産業界を信じており、コアな機関顧客に付加価値サービスを提供することに引き続き注力しています。そのために、私たちは強力な資本基盤を備えた流動性の高いバランスシートを維持することにコミットしています。
レーンが言及している決定的な行動には、ホールセール資金調達と、「持続的な預金水準の低下」に対応するための債務証券の売却が含まれている。そのうえ同銀行では、従業員を約40% に相当する200人の従業員の削減を実施している。さらに同銀行では、経費ベースを管理し、今後の製品ポートフォリオと顧客関係を評価している。
シルバーゲート銀行は、おそらく世界最大の仮想通貨に焦点を当てた銀行であり、2022年第4四半期の大幅な損失は、仮想通貨企業が現在直面していることを示している。