サークル(Circle)のCEOが 2023 年に再び FTX のような倒産を示唆

サークルのCEOが2023年に倒産が増えることを示唆

投資アプリで高い人気を誇るサークル(Circle)のジェレミー・アレール(Jeremy Allaire)CEO(最高経営責任者)は、2023 年にはさらに多くのFTXの様な倒産が発生すると示唆している事が分かった。

サークルのアレールCEOは1月17日(火曜日)、企業が初期に苦戦し続けている事から、仮想通貨市場は2023年にさらに多くの倒産を目の当たりにするだろうと述べた。しかし、同CEOは、規制の枠組みと規則の進歩により、市場の技術開発および2023年の仮想通貨採用率の上昇について楽観的な見方をしている事を明らかにした。

2023年は倒産が増えるも見通しは楽観的

1月16日(月曜日)、スイス・ジュネーブに本拠を置く非営利財団、世界経済フォーラム(WEF)が年に一度開催しているダボス会議で、CirclのアレールCEOは、仮想通貨企業や企業が資本を調達したり生き残ったりするのに苦労するため、仮想通貨の伝染は2023年も仮想通貨市場に影響を与え続けるだろうと指摘した。

同CEOは、規制当局や法執行機関からの精査の強化が、一部のプレーヤーにより多くの挑戦を課し、仮想通貨市場に苦痛をもたらす可能性があると考えているとのこと。しかし、同CEOは2023年の仮想通貨市場について楽観的な見方を示した。

仮想通貨市場の規制には時間がかかるものの、市場は良いプレーヤーと悪いプレーヤーを区別することを学べるチャンスとも言える。同CEOは、2023年はレイヤー1のブロックチェーン、レイヤー2のスケーリングソリューション、プライバシー、セキュリティ、IDのための新テクノロジーで発生するイノベーションに関するものであると主張。仮想通貨市場では、技術革新が減速することはない。

経済と市場に対するUSDコイン(USD Coin/USDC)の影響について、「State of the USDC Economy(日本語訳:USDC経済の現状)」レポートのリリースに言及。同レポートは、決済業界におけるUSDCの見通しおよび将来的にM2マネー(※1)サプライの一部になることを強調しています。

(※1)M2マネーとは…
金融部門から経済全体に供給されている通貨の総量であるマネーストックの一種で、市場全体に供給される通貨(マネー)の量を測る「現金通貨+預金通貨+準通貨+譲渡性預金(CD)」指標の事。

報告書によると、Circlは米ドル資産でUSDCを支援し、準備金の80%を3カ月物米国債で保有し、20%を銀行で保有している現金で保有している。1月末までに、Circle は準備金をCircle Reserve Fundに移動。なお、Circle Reserve Fundは、Circleが100%所有し、BlackRockが管理しThe Bank of New York Mellonが保管する。

2023年の仮想通貨規制

米国などの主要市場では、仮想通貨市場の規制を明確にするために、デジタル資産の法定定義が必要である。

米国議会は、2023年にいくつかのデジタル資産法案への署名を進め、SEC(米国証券取引委員会)とCFTC(商品先物取引委員会)の間の仮想通貨管轄権の論争を解決。一方、EU(欧州連合)は、4月にMiCA法案(※EU(欧州連合)の暗号資産サービスプロバイダーに向けて包括的な暗号資産市場規制を示す法案)の市場に関する最終決定を下す予定である。ただし、MiCA法案は2024年まで施行される事はなく、EU地域での仮想通貨の採用が増加する見込みだ。

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