FTXとアラメダ、NY判事が127億ドルの和解を承認
2024年8月7日(水曜日)、米国連邦地方裁判所のピーター・カステル(Peter Castel)判事は、FTXとその取引関連会社アラメダ・リサーチ(Alameda Research)、およびCFTC(商品先物取引委員)との間で127億ドル(約1.8兆円)の巨額の和解を最終承認した事がわかった。
米国地方裁判所のピーター・カステル判事は、127億ドル全額をFTX債権者の返済に充てることを承認。この決定により、FTXとアラメダによる詐欺と虚偽表示の申し立てから生じた20カ月に及ぶ法廷闘争が終結し、今回の和解により連邦破産法第11章の訴訟が迅速化される可能性がある。合意では、FTX の創設者であるサム・バンクマン=フリード(Sam Bankman-Fried)氏に騙された投資家に87億ドル(約1.26兆円)が返還され、さらに40億ドル(約5826.6億円)が没収されることが明記されている。注目点は、CFTC が民事上の金銭的罰則を求めなかったため、すべての資金が債権者に直接還元される点で、民事上の罰則は課されなかったとのことだ。
和解では、金銭的条件に加えて、FTXとアラメダリサーチの両方に永久禁止措置が課せられており、商品顧客を騙したりすることや、デジタル資産商品取引に従事することの禁止が含まれ、第三者に代わってデジタル資産商品を売買することも禁止される。
再編と債権者の優先順位
FTXの再編計画は、2022年11月のFTXの破産申請時の資産価値に基づき、5万ドル(約728万円)未満の請求を持つ債権者の98%に118%の利益をもたらすと予想されている。
現在債権者は、特にFTXの破産以来の暗号通貨市場の150%上昇を受け、多くの債権者が仮想通貨で受け取るとみられているものの、現金で受け取るか仮想通貨で受け取るかを検討しているという。この決定は、8月16日に終了する投票期間後に確定し、米国破産裁判所のジョン・ドーシー(John Dorsey)判事が10月7日に最終決定を下す予定とのことだ。
今訴訟の解決は、FTXの破産手続きにおける重要な節目となるが、支払いの形式に関する決定は、債権者への最終的な影響に影響を与える可能性があり、債権者は最近の市場の上昇を踏まえて選択肢を検討しており、手続きにさらなる複雑さが加わっている。