インドネシア当局が仮想通貨規制強化へ
インドネシア政府はFTXの破綻を受け、OJK(Otoritas Jasa Keuangan=インドネシア金融サービス庁)に仮想通貨への投資を規制し、市場を監視する権限を与えることを計画していることが分かった。
インドネシア通商省は現在、商品先物取引規制庁と協力してデジタル資産業界を取り締まっている。しかし、インドネシアのスリ・ムリヤニ・インドワティ(Sri Mulyani Indrawati)財務相は、消費者利益を守るため、権限をOJKに移譲すると述べた。
投資家の資産を懸念するインドネシア
インドネシアの計画は、世界最大の仮想通貨取引所の1つであるFTXの崩壊を目の当たりにした業界の影響を受けたものである。
この事件は、2022年5月のテラ(Terra)暴落後に再び大惨事を引き起こし、市場から数十億ドルを消し去った。同財務相によって提案された新たな計画は、今年初めに政府に提出されたより広範な法律の一部であり、インドネシア議会は現在、法案を審議している。同財務相は議会で、インドネシアは仮想通貨を含む金融部門の技術革新全体を保護するために厳格な規制を設ける必要があると述べ、11月10日(木曜日)に開催された議会公聴会で、次のように語っている。
特にリスクの高い投資商品については、非常に強力で信頼できる監督と投資家保護のメカニズムを構築する必要がある。
同財務相は、仮想通貨業界が、最近混乱に見舞われていることを指摘。漏洩したAlameda research(アラメダリサーチ)の文書がソラナ(Solana/SOL)やFTXトークン(FTX Token/FTT)を含む複数のアルトコインへのFTXとの問題に言及した。
インドネシア投資家は株よりも仮想通貨を選ぶ
インドネシアでは仮想通貨は法定通貨として認められていないものの、現在のインドネシアの法律では、資産を投資目的で商品市場で使用することを許可している。
インドワティ財務相は、インドネシアの仮想通貨投資家の数が株式市場の数を上回っていると指摘。6月の時点で、同国は、従来の株式市場の910万人の投資家と比較して、デジタル資産に関与する約1,510万人の投資家を記録。2020年、インドネシアの仮想通貨投資家はわずか400万人で、過去2年間で大幅な増加を示している。