米国は仮想通貨取引所幹部をRyukランサムウェアのロンダリング支援で逮捕

Ryukランサムウェアのギャングを逮捕

ロシア国民であり、2つの仮想通貨取引所の共同創設者を、米国企業の恐喝から得たRyukランサムウェアギャングの支援をしたとして、米国の法執行機関の要請で逮捕したことが分かった。

逮捕されたロシア国籍のデニス・ドゥブニコフ(Denis Dubnikov)容疑者は2021年11月上旬、メキシコで休暇をとろうとした11月2日(火曜日)に逮捕された。同容疑者は、逮捕状が出るまでメキシコ入国管理局によって入国拒否されており、メキシコ当局は同容疑者をアムステルダムに送還。その後、FBI(連邦捜査局)の要請を受け、オランダ警察が正式に拘留したとのこと。

犯罪容疑者の逮捕は通常、公式告発が行われるまで報告されないが、ドゥブニコフ容疑者逮捕のニュースは、彼がメキシコで拘留されている間に同容疑者によって現在削除されたアカウントに投稿したInstagram記事を介してリークされたとのこと。ただし、同容疑者の逮捕の詳細については、過去数日間内密にされたままであったことも既に分かっている。

オランダ警察と米国当局者は沈黙

現在、ドゥブニコフ容疑者逮捕について、オランダ警察と米国当局者はどちらも、沈黙を続けている。

逮捕はロシアの仮想通貨コミュニティ内で同様が広がっており複数の著名人がロシア政府からのドゥブニコフ容疑者逮捕の公式対応を要求している。しかし、ウォールストリートジャーナルが発見した身柄引き渡し要求で、記者は、同容疑者がマネーロンダリングで告発されていることを明らかにした。

裁判所の文書によると、2018年にRyukの身代金の支払いに関連する約400,000ドルの仮想通貨資産が同容疑者のアカウントの1つを通過したことが発覚。ただし、同容疑者の個人アカウントを通過したのか、過去に設立された2つの仮想通貨プラットフォームであるCoyoteCryptoとEggChangeに関連付けられたアカウントを通過したのかは現時点では不明である。

同容疑者逮捕の翌日11月3日に公開されたブルームバーグの記事は、サイバー犯罪のマネーロンダリングに関連しているモスクワのオフィスビルに本社を置く複数の怪しげな仮想通貨取引所の1つとしてEggChangeを名指しで批判。脅威インテリジェンス企業Advanced Intelligence報告によると、同容疑者が所有していると非難された40万ドル(約4,500万円)は、被害者から1億5000万ドル(約171億円)以上を恐喝したと考えられているランサムウェアギャングRyuk資金のほんのわずかな減少にすぎないと指摘している。多くのランサムウェアギャングが活発な活動を続けており、なかでもRyukギャングは、2018年8月に最初に発見された後、現在も活発な活動を続けている。

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