香港系投資会社About Capitalが仮想通貨取引所Huobiを買収

香港系投資会社About Capitalが仮想通貨取引所Huobiを買収

アジアの仮想通貨取引所Huobi(フォビ)は、その支配株主が取引を完了し、全株式をAbout Capital(アバウト・キャピタル)に売却したことをブログを通じて発表した事が分かった。

取引に関する金銭的条件は明らかにされていないものの、フォビは事業を国際的に拡大するための詳細な計画を明らかにしている。Huobiは、中国の主要ヘッジファンド大手Greenwoods Asset Managementの背後にいる人物、テッド・チェン(Ted Chen)氏によって設立された仮想通貨取引所である。フォビ創設者であるレオン・リー(Leon Li) 氏が、10億ドル(約1454.5億円)相当の過半数の株式を購入するための買い手を探していたというかつての報道を裏付けるものとなった。また、今回の買収により、同取引所の企業価値は30 億ドル(約4,363億円)になったとのこと。

買収による取引所運営に影響なし

今回発表されたフォビ買収に伴う所有権の変更は、同取引所の運営業務に影響を与えないとのこと。

同取引所は、今後、事業を国際的に拡大することに注力すると述べている。同戦略の一部には、業界の主要人物が率いる世界的な戦略諮問委員会の創設が含まれているとみられている。アジアを拠点とする同取引所によると、資本注入のためのリスク準備基金を作成する計画も上がっているとのこと。

Huobi Global は2013年に設立され、中国の仮想通貨ブームに乗って驚異的な高みに到達している。しかし、急成長の期間はわずかで、2021年、中国政府によるすべての仮想通貨を違法と宣言し、暗雲が立ち込めた。親会社であるフォビグループは現在、複数の仮想通貨関連のエンティティを運営しており、これには、仮想通貨クラウドサービスの旗艦であるHuobi Globalや、ベンチャーキャピタル部門であるHuobi Venturesが含まれている。About Capital は、買収後のHuobiへの影響について詳細を共有し、次のように語っている。

フォビ・グローバルは、業界をリードする人物が率いるグローバル戦略諮問委員会、証拠金とリスク提供基金への十分な資本の注入、および競争力をさらに強化するための措置を含む、一連の新しい国際的なブランドのプロモーションと事業拡大のイニシアチブを採用します。


世界市場への出遅れがきっかけ

Huobi Globalとライバル取引所Binanceは、中国が禁止を発表して以降、中国人顧客への対応を停止していた。

しかし、取り締まり前にBinanceはグローバル市場への進出を開始していた点がフォビと異なる点である。多くの顧客が中国に拠点を置いていたことを考えると、Huobi は突然の禁止と規制上のハードルの壁に直面し、中国での事業停止が同社の収益に深刻なダメージを与えたことが結果として、大量解雇へとつなっがている。フォビ創設者であるレオン・リー氏は、次のように述べている。

2021年にフォビが中国本土市場から撤退した後、困難な市場環境の中でグローバル化の推進を加速してきました。これは、フォビがグローバルなビジョンと国際的なリソースを備えた新しい株式保有構造を模索する原動力となっています。アバウト・キャピタル・ビークルによる買収の成功は、両方の面でフォビの世界的拡大に貢献すると信じています。

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