BNBチェーンがハッキングの疑いで停止、780億円にのぼる被害

BNBチェーンがハッキング被害

BNBチェーンは、大口BNBホルダーがハッキングを示唆する異常なオンチェーン動作を検出し、5億3,600万ドル(約780億円)がハッキング被害にあったことが明らかになった。

日本語訳:
不規則な活動のため、一時的に BSC を一時停止しています。ご不便をおかけして申し訳ございませんが、こちらで最新情報をお知らせいたします。
ご理解とご協力をお願いいたします。

オンチェーンデータによると、BNBの大規模なホルダーがハッキングされたことを示唆しており、あるウォレットがさまざまなブロックチェーンエコシステムから大量にコインを引き出しはじめたとのこと。その後、非常に速いスピードで多数の異なるプロトコルからトークンの交換と借用を開始しており、このウォレットは536,930,715ドル(約780億円)を超えるさまざまな資産を管理しているとのこと。

エクスプロイト被害発覚によりBNBチェーン全体の一時停止を発表

Binanceは、DeFi(分散型金融)史上最大のエクスプロイトと思われる行為を受け、バイナンス・スマートチェーン(BNBチェーン)全体の一時停止を発表した。

実際このウォレットは、1,020,094.7687 BNB(約418.3億円)、イーサリアム(Ethereum/ETH)とラップドイーサリアム(wETH)約4,566,989ドル(約6.6億円)、テザー(Tether/USDT)、バイナンスUSD(Binance USD/BUSD)、USDコイン(USDCoin/USDC)、フラップドUSDT(Frapped USDT/fUSDT)などのステーブルコインで約630万ドル(約9億円)所有しているとのこと。

というのも、BNBチェーンのデータはこれを裏付けるもので、同じアドレスにちょうど1,020,094 BNBが停まっており、2億8,800万ドル(約418.6億円)相当であることを示している。さらにウォレットには、貸出プロトコルのVenus、Geist、Trader Joeにわたって1億2,770万ドル(約185.6億円)以上の資産がロックされていることも明らかになっている。

テザーはすでにブラックリスト化

このウォレットのオンチェーンでの活動は不安定であるため、危険にさらされている可能性がある。

日本語訳:
テザーはアカウントをブラックリストに載せたので、ハッキングが確認されました。Circle のインターン生はきっと明日の朝起きて、ゆっくり朝食を食べてから取り掛かるでしょう。

そのため、ステーブルコインの発行元であるテザーは、すでにこのアドレスをブラックリスト化し、新たなウォレットにUSDTを送れないようにする措置をとっており、TwitterユーザーでDeFi開発者のfoobar氏は次のように述べている。

攻撃者は流動性プールを越えて資金を吐き出し、より安全なチェーンに行くためにあらゆる橋を利用している。

一方で、エクスプローラには、このアドレスがWeb3.0のサイバーセキュリティグループAnciliaが報告した「BSC bridge hack」の一部であるとして、すでにフラグが立っている旨の表示もあるとのこと。ブロックチェーンは透明な台帳であるため、大きな資金を動かす窃盗犯を専門家が特定し、追跡し、資金を押収することが可能な場合が多く、2022年9月にブロックチェーン分析を手掛けるChainalysisは6億ドル(約872億円)のAxie Infinityのハッキングから3,000万ドル(約43.6億円)の盗品を当局が押収することに成功している。