FRB連邦準備制度理事会のスタンスにより失業率が上昇すると警告

FRBのスタンスで失業率が上昇か

マクロ経済環境は、仮想通貨市場の見通しを左右しており、FRB(Federal Reserve Board=米国連邦準備制度理事会)は、急上昇するインフレを抑える事を目的に、制限的金融政策を継続し続けている。

連邦準備制度理事会のスーザン・コリンズ(Susan Collins)氏は、連邦準備制度理事会のスタンスにより失業率が上昇すると警告。米国の経済・金融中心の大手メディアであるブルームバーグのエコノミストは、請求件数は依然として歴史的に低いと考えているという。S&P500(スタンダード・アンド・プアーズ500種指数)と先物は、失業率の急増を背景に損失を解消。しかし、当初および継続的な請求は依然として歴史的に低いままであり、その結果、強い上昇は続かなかった。万が一それでも、なお失業保険申請が増え続く場合、連邦準備制度理事会はタカ派的なスタンスを再考しなければならなくなる。その結果、仮想通貨市場では強い上昇が期待できルトの見方が強まっている。

失業率が不況について語っているもの

UN(United Nations=国連/国際連合)と世界銀行(World Bank)はすでに、2023 年に差し迫った景気後退について中央銀行を非難している。

マサチューセッツ州選出の民主党上院議員であるエリザベス・ウォーレン(Elizabeth Warren)氏は、FRBのジェローム・パウエル(Jerome Powell)議長による、タカ派(※1)的なスタンスを批判したうえで、連邦準備制度理事会が失業率を上げながらインフレを抑えることはできないと考えている。

(※1)タカ派とは…
元は政治用語であり、平和的に問題を解決しようとする穏健派、慎重派をハト派と呼ぶのにに対し、強硬手段、武力行使容認も辞さない、強気な見方や発言をとる政治家や政治団体の事。

失業保険申請の急増は、確実にリセッションへの恐怖を増大させるものの、労働市場は依然として信じられないほど堅調に推移している。なお、過去の景気後退期の失業保険申請は、米国の場合、388,000件に達するといわれている。