WazirX が従業員の40%をレイオフへ
現在の世界的な経済減速の中で、インドのムンバイに拠点を持つ仮想通貨取引所WazirXは、全従業員の40%をレイオフ(※業績悪化による一時的な従業員の解雇)したことが分かった。
仮想通貨大手メディアのCoinDeskは、WazirXの150人の従業員のうち、50から70人の従業員がレイオフされたことを報じている。この動きは、Gemini、Coinbase、BlockFi、Crypto.com、Bitso、NFT Marketplace、OpenSeaなどのいくつかの仮想通貨会社が貧しい市場環境のために行った同様のものに続くものであるとのこと。
仮想通貨の冬を乗り越えて安定性を維持するためにレイオフを実施
WazirXによると、従業員削減は仮想通貨の冬を乗り切り、安定性を維持するために行われるものであり、HR、顧客サポート、公共政策、コミュニケーションなどの各部門のマネージャー、アナリスト、アソシエイトマネージャー、チームリーダーなどのポジションの労働者が影響を受けたとのこと。
同取引所は、今回の決定を現在のベアマーカーに起因すると考えており、同社によると、税金、規制、銀行アクセスのようなインドの仮想通貨規制問題は、インドの取引所での取引量の減少に寄与しているとの見解を示しており、声明の中で次のように語っている。
現在の世界経済減速のため、仮想通貨市場は弱気市場に陥っている。インドの仮想通貨業界は、税金、規制、銀行アクセスに関して独自の問題を抱えていた。これは、すべてのインドの仮想通貨取引所におけるボリュームの劇的な減少につながりました。
WazirXの人員削減は資産凍結をめぐってインド当局と争っている最中の出来事
WazirXの人員削減は、取引所が資産凍結をめぐってインド当局と争っている時期にも行われたものであり、インドの執行理事会(ED)は8月にマネーロンダリング(資金洗浄)疑惑で取引所の資産約800万ドル(約11.5億円)を凍結していた。
EDによると、WazirXと国内の他のいくつかの取引所は、調査中のウォレットへの2,790クロー(約507億円)の送金処理をしており、同取引所がKYC(※Know Your Customer=本人確認手続)を含むデューデリジェンス(※1)を行わず、疑わしい取引報告書さえ作成しなかったと非難している。
投資を行うにあたり、投資対象である企業や投資先の価値やリスクなど、財務状況を調査要求される当然に実施すべき注意義務および努力のこと。