中国・テンセントはNFTマーケットプレイス閉鎖を余儀なくされる

テンセントがNFTマーケットプレイスHuanheを閉鎖

中国の多国籍テクノロジー・コングロマリットであるテンセント(Tencent:腾讯)が立ち上げたNFTマーケットプレイスHuanheは、中国の規制当局による精査により、運用開始からわずか1 年で閉鎖された事が分かった。

仮想通貨に対する中国の規制当局による精査は、NFT の分野にも進出しており、国民によるNFT投資を思いとどまらせるためだけに始まったものの、現在は関連サービスを提供するプラットフォームにまで広がりを見せている。当局の攻撃を受けたプラットフォームの1つがHuanheである。2021年当時、NFT人気は急速に高まっており、現時点では、数百万ドルで販売されている単一NFTもあり、個人や企業に関係なく、新しい流行に乗じようと殺到した時期である。テンセントもこのトレンドに追従していたが、現在は巨大企業にとっては間違った動きとなった。

立ち上げ直後の規制直面ですぐに反応したテンセント

テンセントは、ユーザーが流通市場でNFT取引ができるプラットフォームとして、2021年8月にHuanheの立ち上げを発表。

予想通り、ユーザー、特に中国のNFT投資家からの温かい反応が見られたものの、その後まもなく、NFT市場に政府の規制という形で問題が発生。中国政府は、数カ月前に仮想通貨と同じ方法で、NFT市場に対して迅速に対応し、NFTの国内での取引を禁止し、Huanhe のようなプラットフォームは運営を停止せざるを得なくなった。テンセントもこれにすぐ反応し、当NEXTMONEYの特集記事「Tencent(テンセント)がNFTマーケットプレイスの1つを閉鎖へ」で報じたように、2022年1月に立ち上げられたNFTマーケットプレイスを閉鎖し、フー・イジン(He Yijin)氏をニュース事業の責任者およびTencent.comの編集長に任命。元ニュース責任者のワン・シム(Wang Shimu)氏を5月に同部門からHuanheに再配置し、対策を講じていた。

テンセントが支援するNFT取引市場は、中国政府の禁止政策により、市場での成長が妨げられたため、活動を停止すると発表し、同社がNFT 活動を縮小したことの集大成とみられている。

弱気市場で戦い続けるNFT

同社は規制当局の精査のためHuanheの閉鎖を余儀なくされたものの、NFT市場全体を見渡すと、NFT自体はあまりうまくいっていないといえる。

弱気市場のトレンドが出現するにつれて、NFT分野への関心は低下し、NFT取引量に大きな影響を与えている。BAYC(Bored Ape Yacht Club)や CryptoPunksなどの注目すべきNFTコレクションは、その価値が80%以上下落し、他のものも同様またはより悪い状況を歩んでいる。しかし、関心低下が新プロジェクトの立ち上げを妨げているようには見えず、ブロックチェーンの分析を提供するIntoTheBlockの最新調査データによると、市場に投入される新NFTコレクションは 8 月も引き続き増加しており、現在、約146,000件を超えるNFTコレクションが市場に出回っている。

Tencent(テンセント)がNFTマーケットプレイスの1つを閉鎖へ

2022.07.20

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