ステーブルコイン取引量および時価総額が過去最高値を記録
2025年第3四半期のステーブルコインの供給量は430億ドルに急増し、個人投資家による送金は過去最高を記録。また、ステーブルコインの時価総額が2,947.6億ドル(約43.5兆円)で過去最高値を記録した事がわかった。
DefiLlamaはステーブルコインの取引量が過去7日間で1.46%増加し、2億5,600万ドルに達したと発表した。2025年第3四半期のステーブルコインの活動に関する新たなレポートは、強気な数字とボットの活発な活動を示しており、オンチェーン取引の70%以上は自動プロトコルによって行われていたことが判明。これらのボットは着実に成長を続け、人間のトレーダーが9月に活動を停止する間も活発に活動しており、この傾向は、トレーダーの信頼とステーブルコインの持つ効用機能を損なう可能性がある。
一方でステーブルコイン取引の70%以上が自動プロトコルによって行われているという事実は、不正操作への懸念が高まり、ユーザーからの信頼低下を招いている。アナリストは、ボットまん延により、仮想通貨市場とTradFi(伝統的金融)市場間の信頼できるオンランプおよびオフランプとしてのステーブルコインの役割が損なわれる可能性があると警告している。
ステーブルコインに関する強気なデータ
ステーブルコインは、爆発的な評価額および新規制の突破口、新規参入者とのし烈な競争により、大流行しているように見える。
一部のアナリストがステーブルコインこそが未来だと宣言する一方で、CEX.ioの報告書は、ボット活動の蔓延について次のような大胆な主張を展開している。
ボットによる活動は依然として市場を支配しており、オンチェーン・ステーブルコイン取引全体の71%を占めており、第2四半期の68%から増加しています。ボット活動の急増とラベルのない高頻度送金は、ステーブルコイン市場におけるウォッシュトレードや経済的に価値のない送金の増加の可能性について疑問を投げかける可能性があります。
個人投資家による利用も過去最高を記録
250ドル未満のトークン送金を意味する個人投資家による利用も過去最高を記録していることから、今年(2025年)がステーブルコイン取引にとって最も活発な年になることを示唆している。
さらに、このレポートでは、この数字にはボットが関与するステーブルコイン取引は含まれていないと主張している。これらの強気な数字にもかかわらず、ステーブルコイン経済におけるボットの圧倒的な存在を無視することはできず、ボット活動は多くの問題を引き起こす可能性があると危惧されている。
自動取引はトークン市場で非合理的な行動を引き起こす可能性があり、ボットが蔓延するプラットフォームは操作への懸念からユーザーの信頼を損なう。異なる言い方をするならば、ボットがステーブルコインで横行するウォッシュトレードを引き起こさなくても、その存在は個人投資家の行動に影響を与える可能性がある。
レポートでは、ラベル付けされていないボット取引は常に存在し、9月の市場冷え込み時でさえも高取引量を維持していたと主張。今後、より多くのデータが得られるにつれて、この状況を注意深く見守る必要がある。