リップルは破産宣言したセルシウスのM&Aを検討

RippleがCelsiusのM&Aを検討

決済会社Ripple(Ripple Labs Inc.)は、破産した仮想通貨貸し手Celsius Network(セルシウス)の資産取得(買収)の可能性を模索していることが英国の通信社であるロイター(Reuters)の報道によって明らかになった。

Celsiusは今夏、6月12日に出金停止となり、多くの企業の中で最初に債務超過に陥り、7月13日に破産宣言。7月18日には破産手続きが開始されたため、再建計画の最中である。Ripple広報担当者によると、購入はRipple Labsを介して行われる可能性があり、戦略的に会社をスケールアップするためにM&A(※合併(Mergers)+買収(Acquisitions)=企業の合併・買収の事)を実行する機会を積極的に探しているとのこと。ただし、同メディアによると、Ripple広報担当者は、RippleがCelsiusの完全買収に関心を持っているかどうかについては発言を控えたとのことだ。

Rippleは提携によって事業展開拡大

債務超過企業はCelsiusだけではなく、先月、FTXはVoyager Digitalの資産とデジタル資産ローンを取得する一方、同社ユーザーに補償をするという共同プラントを提案している。

Rippleに関しては現在、無登録証券であるXRP LedgerのネイティブトークンXRPの違法販売の疑いで、SEC(米国証券取引委員会)と法廷闘争を繰り広げている。SECとの法廷闘争にもかかわらず、Rippleは重要な成長を続けており、XRP Ledgerの採用を拡大するための重要な一手になると考えられている。そのため、Rippleは戦略的に会社を拡大するためにM&Aの機会を積極的に探している可能性があり、過去数カ月の間に仮想通貨決済プラットフォームであるLunu、NFTエコシステムプラットフォームFLUF World、シンガポールの決済プラットフォームFOMO Payとの提携を発表している。

この提携によりRippleは、XRPベースのODL(On-Demand Liquidity=オンデマンド流動性)など、同社のコアプロダクト採用を後押しできるようになるとのこと。Rippleは炭素市場の近代化と気候変動に焦点を当てた企業に対して数百万ドルをコミットしていることも明らかになっており、Rippleのブラッド・ガーリングハウス(Brad Garlinghouse)CEO(最高経営責任者)は公式プレスリリースで次のように述べている。

私たちの1億ドルのコミットメントは、革新的な技術、戦略的資本、人材などのリソースを投入して気候変動への対応を支援するという、企業の世界的な呼びかけに直接応えるものです。排出量を削減し、低炭素の未来に移行することは最も重要ですが、炭素市場もまた、気候変動目標を達成するための重要なツールです。ブロックチェーンと仮想通貨は、炭素市場がその潜在能力を最大限に発揮できるようにする触媒的役割を果たし、断片的で複雑な市場にさらなる流動性と追跡可能性をもたらすことができるのです。