Robinhoodに規制当局から3,000万ドルの罰金命令
オンライン証券会社の仮想通貨に特化した部門であるRobinhood Cryptoは、NYDFS(New York State Department of Financial Services =ニューヨーク州金融サービス局)から3000万ドルの罰金を課されたことが明らかになった。
NYDFSは8月2日(火曜日)、Robinhoodがマネーロンダリング(資金洗浄)防止とサイバーセキュリティーの両方の規制に違反し、それぞれについて適切なプログラムを証明するのを怠ったとして3,000万ドル(約40億円)の罰金を科したとのこと。NYDFSはRobinhoodのコンプライアンスプログラムの監督に重大な欠陥があることを確認しており、同社が成長するにつれ、同プログラムに必要なリソースを割り当てられず、コンプライアンスを醸成(じょうせい、※機運・情勢をつくり出す)することもできなかったと指摘している。
コンプライアンスプログラムの無配慮だったRobinhood
NYDFSは、Robinhoodが銀行機密保護法およびマネーロンダリング防止コンプライアンスプログラムに十分な人員を配置していなかったほか、規模、取引量、顧客プロファイルの拡大に見合った取引監視システムの適切なアップグレードをしなかった事が発覚。
NYDFSはロビンフッドが2021年、SEC(米国証券取引委員会)に提出した書類で明らかにした調査の一環として、こうした欠点を明らかにし、同証券会社は当初、1,000万ドル(約13.3億円)のペナルティを支払うと予想していたが、2021年7月にその予想を3,000万ドル(約40億円)に引き上げた。その結果、同社はNYDFSの規制に準拠していることを確認するため、独立したコンサルタントを雇うことも余儀なくされることになるとのこと。
クリプトウィンターで23%のレイオフへ
Robinhoodは2021年初頭にSequoiaやa16z(Andreessen Horowitz)などの大手ベンチャー企業から34億ドル(約4527.5億円)を調達し、2021年7月にNasdaqで公開デビューを果たしたことで知られている。
しかし、仮想通貨市場の冬に伴い、Robinhood Marketsは最近、従業員の23%をさらに失業させる計画を発表したことも明らかになっており、同社の(Vlad TenevRobinhood)CEO(最高経営責任者)は、追加で780人の従業員をレイオフすると発表したほか、主要幹部のレイオフも行う予定を明らかにしている。
ブロックチェーンやテクノロジーに特化した企業を同様に襲った数カ月にわたる不況の中、Robinhoodの収益は今年第1四半期にほぼ50%激減し、以降はレイオフを発表するハイテク企業のリストに加わりつつある。