米証券取引委員会が仮想通貨プレックスコインの代表の資産凍結
米国証券取引委員会(SEC)は、クレジットカードプラットフォームを目指している仮想通貨プレックスコインを発行した米プレックスコープス社の代表である、ドミニック・ラクロワ容疑者の資産を凍結する裁判所命令を得たことが明らかになりました。
SECは2017年12月に、同社が「1ヶ月で約1300%のリターンが可能」と謳っていたICO(イニシャルコインオファリング)で、ユーザーや投資家などから資金をだまし取った疑いで、プレックスコープス社の資産凍結を発表していました。
このICOは数千人以上のユーザーや投資家から1500万ドル(約17億円)の資金を調達したとされています。
プレックスコインは、イーサリアムのブロックチェーンに基づくERC20トークンから誕生した仮想通貨で、プレックスコインチームは3種類のクレジットカードやデビットカードによって購入した場合、最大で10%の割引を提供し、ビットコインやイーサリアム、ライトコイン用の暗号化ウォレットを実装予定です。
SECの仮想通貨に関する規制の強化はこれから加熱していくことが予想されており、仮想通貨業界でも有名なジョン・マカフィー氏は「SECの脅迫により、私は今後ICOには関わらないし、推薦もしない。そしてICOを推進する人たちが逮捕されるのを楽しみにしている。」と述べ、SECの規制が強まることに対して意見が分かれそうです。
日本では代理店販売や誇大広告などが問題として取り上げられていますが、今のところ刑事罰や罰金になったケースはほとんどありません。
SECの規制強化はICOの実施のみならず、ICOから発行されたトークンにまで及びます。
今回のような事案は誰が見ても規制すべきですが、今後どっちとも取れるICOに対して、どの領域に線引きを行うのか気になります。
しかし、SECは規制強化を進める一方で、ルールに準拠したICOは歓迎するとも発言しています。
規制とイノベーション、落とし所はまだまだ決まりそうにありません。