仮想通貨の暴落がケニアの投資家らを追い込みむ可能性
仮想通貨市場に忍び寄るクリプトウィンター(仮想通貨の冬)は、ビットコイン(Bitcoin/BTC)がキーレベルの20,000ドルを超え続けるのに苦労しているため、デジタル資産を保持している推定400万人のケニア人を損失に追い込む可能性が浮上している事が分かった。
急激な価格変動で知られる仮想通貨市場は、インフレ高騰や金利上昇が懸念される中、投資家がリスクの高い資産から資金を引き出しはじめたため、2021年11月以降は下落し続けており、今ではATH(All Time High=過去最高値)を半分以上失っている。この事実は、推定400万人のケニア人、主に若くて少額を投機・投資するトレーダーに打撃を与える結果となった。CBK(Central Bank of Kenya=ケニア中央銀行)のような規制当局からの警告にもかかわらず、仮想通貨に群がっていった。
家麻生通貨採用率で各国をランク付けしているブロックチェーン分析会社Chainalysisは、ケニアには約400万人の仮想通貨投資家がいることを明らかにしている。この400万人と推定されている数字は、正式雇用されている307万人のケニア人数より多く、投資家が非公式部門の学生と労働者であることを示唆している。
失業中の若いケニア人投資家に利益をもたらす仮想通貨
仮想通貨市場に対してケニア政府は規制しておらず、ほとんどの技術に精通したケニア人が保有するデジタル資産の価値を確立することは困難だが、その金額は数十億に達する可能性もある。
ケニアの投資家は、貯蓄を維持するために仮想通貨を購入し、ヨーロッパや北米などで働く人々への個別送金や輸出入のための商品購入などの商業利用のために国際取引を実行しているとChainalysisは述べている。最近の混乱は、市場が正常に変動すると呼ばれるディーラーとして、これらの個人投資家に苦痛を与えており、Binanceのケニア代表であるジョージ・ムワキシャ(George Mwakisha)氏は次のように述べている。
売却は、仮想通貨投資家を本当に心配するべきではありません。何が起こっているのかというと、従来の金融市場で見られたように、仮想通貨をリスクの低い資産に移動しているところもあります。仮想通貨は新しいものであるため、多くの人はほとんど知識のない点から操作およびコメントしています。しかし、大学生を含む何百万人もの失業者の若いケニア人にとって、それは投資であり、彼らに収入をもたらします。
ただし、CBKはムワキシャ氏とは異なる意見を持っており、パトリック・グギ(Patrick Njoroge)ケニア中央銀行総裁は、仮想通貨は財政の安定にリスクをもたらすと述べ、デジタル通貨は貧しい人々を金融システムに持ち込むことや取引コストを削減することなどの問題を解決できると主張している。