ConsenSysがSECの規制改正に反対を表明
イーサリアムを専門に扱うブロックチェーンソフトウェア技術であるConsenSysは、SEC(Securities and Exchange Commission=米国証券取引委員会)によって提案された規制の変更に反対を表明するコメントをしたことが分かった。
ConsenSysが抱く懸念は、「交換(取引)」の定義を拡張するため、1月26日にSECによって提案されたルール変更に適用されるとのこと。同社は、規制の変更に対する反対を表明した書簡の中で、「証券と誤解される仮想通貨」を処理する場合、変更は「分散型システムを誤って取引所として指定する可能性がある」と述べている。同社は、ルールの変更自体ではなく、ルールの言語に問題があることを明らかにしており、SECが取引所をそれほど広く定義することを意図しているとは考えていない。ルールの変更では、仮想通貨、DeFi(分散型金融)、ブロックチェーンについて明示的に言及されていないことに注意しなければならず、ブロックチェーンベースのネットワークがその提案の範囲に含まれないことを明示的に宣言するようSECに要請したとのこと。
さらに、「万が一の場合」、SECがブロックチェーンベースのネットワークは取引所と見なすと宣言しているため、1934年証券取引法などの既存の規制に違反する可能性があると付け加えている。同法律の下で、取引所は注文に一致するエンティティとして定義されるのとは対照的に、ConsenSysによると、分散型ファイナンスネットワークは、単に「潜在的な買い手が潜在的な売り手を探すのに役立つ」だけという。
他の企業が異議を唱える
SECに反対意見を表明し、書簡を送った唯一のブロックチェーン会社ではなく、Delphi Digitalのゼネラルカウンセルであるガブリエル・シャピロ(Gabriel Shapiro)氏は、SECにコメントを提出したことを明らかにしている。
Today, @Delphi_Digital submitted to the SEC our strong objections to the SEC's recent proposed amendments to Reg ATS, which, in part, seek to re-define all "communications protocols" as potential securities exchanges.
— _gabrielShapir0 (@lex_node) April 18, 2022
シャピロ氏は、SECの規制が「すべての「通信プロトコル」を潜在的な証券取引所として再定義しようとしている」と主張。ConsenSysによって表明された懸念と同様の懸念を提起している。Delphi Digitalの書簡には、ルールの変更が、DeFiエコシステムに流動性を提供する取引メカニズムである自動マーケットメーカー(AMM)に適用される可能性があることが懸念されている。同氏は、DeFi Education Fund、Coin Center、BlockchainAssociationなどの他社もSECに対して書簡送付を提案している。