CMEグループがマイクロサイズのビットコイン、イーサリアムオプションを発表

CMEがマイクロビットコインを提供へ

世界最大のデリバティブ市場であるCME(Chicago Mercantile Exchange=シカゴ・マーカンタイル取引所)は、マイクロビットコインとマイクロイーサリアムの先物のオプションを開始し、同社が提供する仮想通貨関連商品のリストに追加されたと発表したことが明らかになった。

CMEの発売は、機関投資家の仮想通貨エクスポージャーへの関心の高まりに対応するものであると考えられており、機関投資家により高い柔軟性を提供することを意図しているとのこと。新商品の流動性は、仮想通貨商品を複数の大手銀行に提供しているデジタル資産ディーラーのGalaxy Digitalから提供される予定だ。

トレーダーの仮想通貨取引きを加速させるマイクロビットコイン

マイクロビットコインとマイクロイーサリアムは、本来の通貨よりもはるかに低い取引価格で取引できるため、トレーダーが仮想通貨エクスポージャーをポートフォリオに組み込むきっかけになると考えられている。

投資家は月単位と週単位のオプションで、長期または短期の戦略的アプローチを取ることが可能で、契約サイズが小さいため、ドル・プレミアムが低くなっているとのこと。CMEは現在、BTCとETHのみを対象としたデリバティブを提供しているが、関心の高まりを考えると、GrayscaleCoinSharesなどの資産運用会社に続いて、他のトークンに手を広げる可能性が示唆されており、CMEグループ株式・FX商品部門グローバルヘッドのティム・マコート(Tim McCourt)氏は次のように語っている。

仮想通貨デリバティブは、大手投資家がトークンを直接購入することなく、この分野のエクスポージャーを得ることを可能にすることから、市場の重要な側面となっています。健全なデリバティブ市場を育成することは、仮想通貨が主流になるための方法の1つです。


加速させる機関投資家へのアプローチ

大手商社やヘッジファンドからの投資により、仮想通貨の時価総額は2020年の10億ドル(約1,223億円)未満から、2021年後半には30億ドル(約3,671億円)近くまで膨れ上がっている。さらに最近では、Goldman Sachsが、この分野へのエクスポージャーへの関心が高まっているとして、仮想通貨デリバティブの専門商品を顧客に提供し始めると発表したことも話題となっている。ビットコインの取引量のほぼすべてが大手取引所によって占められていることもデータで示されており、多くの仮想通貨取引所が機関投資家へのアプローチを加速させているようだ。