米・経済誌のフォーブス社にBinanceが2億ドルを投資

フォーブスがBinanceから2億ドルの出資を受けると発表

米国経済誌フォーブス(Forbes)の親会社であるForbes Global Media Holdingsは2022年2月10日(木曜日)、世界最大級の仮想通貨取引所Binanceから2億ドル(約230億円)の出資を受けることが分かった。

今回の出資は、フォーブスがSPAC上場する際の資金調達として実施されており、PIPE(上場企業の私募増資)を通じて(約464億円)の追加資金を確保する計画の続報となった。というのもフォーブスは2021年8月、SPACの「Magnum Opus Acquisition Limited」との合弁を通じて、ニューヨーク証券取引所に「FRBS」というティッカーで上場することを目指しており、同社はBinanceの2番目に大きな出資者になる。

メディアとして真のリーダーを目指すフォーブス

1917年9月に設立されたフォーブスは現在、Integrated Whale Media Investments(95%)とフォーブス家(5%)によって所有および運営されており、多くの投資家からの出資を受けている。

米CNBCによると、上場後のフォーブスの取締役会では、総勢9人のうち2人がBinance側の幹部が占めることになり、3月末までの手続き完了を目指すという。Binanceのジャオ・チャンポン(Changpeng Zhao:趙長鵬)CEO(最高経営責任者)は発表資料のなかで、出資理由について、仮想通貨やWeb3の分野に対する消費者の理解を広げるために、メディアは重要な役割を果たすと説明している。また、フォーブスのマイク・フェデール(Mike Federle)CEOは次のようにコメントしている。

フォーブスは難しいことを分かりやすく伝えられるように取り組んでおり、ブロックチェーンやデジタル資産に関する有益な情報も提供しています。世界的に業界をリードするBinanceの経験やネットワーク、リソースを活用することで、メディアとしてブロックチェーンやデジタル資産の領域における真のリーダーになれるでしょう。

一方でBinanceのジャオ氏は次のように述べている。

Web3とブロックチェーンテクノロジーが進歩し、仮想通貨市場が成熟するにつれて、メディアは広範な消費者の理解と教育を構築するために不可欠な要素であることがわかります。フォーブスのデジタルイニシアチブが次のレベルの投資洞察プラットフォームに進化するにつれて、それらを強化することを楽しみにしています。

実際、フォーブスブランドは今日、信頼できるジャーナリズム、シグネチャーLIVEおよびフォーブスバーチャルイベント、カスタムマーケティングプログラムを含む77カ国で46のライセンスされたローカルエディションを通じ、世界中で1億5,000万人以上のユーザーを誇っている。そのため、Binanceが重要視している、“広範な消費者の理解と教育”を構築するため、フォーブスへの出資は大きな一歩となると期待されている。