仮想通貨取引所FTXが日本の仮想通貨会社LiquidGroupを買収

FTXがLiquidを買収へ

世界最大の仮想通貨取引所プラットフォームの1つであるFTXは、日本を拠点とする仮想通貨会社LiquidGroup(関東財務局長第00002号 平成29年9月29日登録済)を非公開の金額で買収することを発表した。

日本語訳:
FTXは、日本のお客様に製品とサービスを提供するためのFSA登録の仮想塚取引所を含むLiquidグループの企業の買収を発表できることを嬉しく思います!

FTXは今回の買収により、日本の小売および機関投資家向け市場に幅広い製品およびサービスを提供できるほか、仮想通貨関連製品をグローバル市場で利用できるようにする予定とのこと。グローバル仮想通貨規制の枠組みが変化する中、FTXは、事業を行っている、または事業を求めている市場の現地法を遵守できるビジネス戦略を模索している。

FTXのCEOであるサム・バンクマン・フライド(SamBankman-Fried)氏は、この買収には日本の金融庁によって承認された仮想通貨取引所であるQuoineCorporationも含まれると述べている。Quoineは、日本の主要な金融規制当局である金融庁に登録された最初の取引所の1つであり、2021年10月にQuonineは日本の金融商品取引法に基づいてタイプI金融商品ビジネスライセンスを付与されている。また、Quoineは取引所独自のトークンであるキャッシュ(QASH/QASH)を発行しており、対応している法定通貨のペアが多いことでも知られている。

FTXとLiquidの過去のつながり

Quoineの買収契約は2022年3月30日に完了する予定であり、QuoineはFTXの製品とサービスを徐々に独自の製品に統合し、FTX既存の日本顧客はQuoineのプラットフォームに移行する事をLiquidが発表している。

最近、FTXは積極的に事業をグローバルに拡大しており、ソフトバンクグループが主導したシリーズCの資金調達ラウンドでは、4億ドル(約460億円)の資金調達ラウンドを完了し、FTXの評価額を320億ドル(約3兆6,786億円)に増やしている。FTXの社長であるブレット・ハリソン(Brett Harrison)氏は、調達した資金は取引所の成長と成長するチームのサポートに向けられるだろうと述べ、同取引所の米国子会社であるFTX.usもその評価額を80億ドル(約9,196億円)に引き上げている。

一方FTXとLiquidは、過去にも互いに関わりを持っており、当NEXTMONETの2021年8月19日付特集記事「国内通貨取引所Liquid(リキッド)が推定9,400万ドルのハッキング被害」で報じているように、2021年8月にLiquidが9千万ドル(約103億円)以上の仮想通貨をハッキング被害に遭った際、Kucoinに引き続き、FTXが損失を補い、ユーザーに補償するために1億2,000万ドル(約138億円)の債務融資を提供している。

機関投資家や事業会社が参入を続けてきた北米の仮想通貨市場とは対照的に、日本市場の成長ペースは遅く、国内の仮想通貨取引サービス事業においては、今後も買収が起こる可能性が高いとされている。

国内通貨取引所Liquid(リキッド)が推定9,400万ドルのハッキング被害

2021.08.19