EthereumMax集団訴訟:キム・カーダシアン、フロイド・メイウェザーらが訴えられる

EthereumMax集団訴訟でキム・カーダシアンらが訴えられる

2021年中旬に突然登場し、大奥の関心が集まっていたイーサリアムマックス (EthereumMax/EMAX)と、そのプロモーターに対する集団訴訟で、キム・カーダシアン(Kim Kardashian)氏と、プロボクサーのフロイド・メイウェザー(Floyd Mayweather)氏、元NBAプレーヤーのポール・ピアース(Paul Pierce)氏らが被告として訴えられたことが明らかになった。

2021年5月14日、原告であるライアン・ヒューグリッヒ(Ryan Huegrich)氏は、EthereumMaxトークンを購入した全ての投資家に代わって、訴訟を起こした。問題のコインであるEthereumMaxは、2021年初頭にカーダシアン氏、メイウェザー氏、ピアース氏からの支持に人気を博したが、すぐにコイン価値は急落し、多くの投資家にほぼ価値のない資産が残されたポンプアンドダンプスキームの一部であったと報告されている。

ポンプアンドダンプスキームで訴えられる

ポンプアンドダンプスキームとは、トークンの価値を高めるために使用される違法投資スキームであり、対象となる資産の価格を適正価格以上につり上げ、過剰なプロモーションを行い市場参加者を惹き付け、投資家の買いが積み上がったところで売り抜けるというものだ。

ヒューグリッヒ氏の主張によると、EthereumMaxの幹部とプロモーターである有名人らが、ソーシャルメディア広告やその他の宣伝活動を通じて虚偽または誤解を招く発言をしたと主張。
さらに同氏は、トークン価格を引き上げ、EthereumMaxの幹部およびプロモーターが利益を確保するため、幹部がトークンの管理と、タイムラインで公開取引に利用できる割合を覆い隠したとの主張もしている。

実際、EthereumMaxトークンはイーサリアムブロックチェーンに基づくERC-20トークンであるが、イーサリアム自体との関係はなく、その名前がイーサリアムネットワークとのより深い関係を持っていると投資家に誤解を生ませたとの見解も多い。特にカーダシアン氏の活動はかなりの騒ぎを引き起こしており、約2億5,100万人のフォロワーがいるInstagramでEthereumMaxを積極的に宣伝していることが明らかになっている。

FCA(Financial Conduct Authority=金融行動監視機構)の議長であるチャールズ・ランデル(Charles Van der Lande)氏は2021年9月、EthereumMaxプロモーションについて懸念を表明。仮想通貨規制がオンラインプラットフォームでの有料広告をカバーすることが不可欠であると述べている。