Binanceがインドネシアで合弁取引所を立ち上げ
Binanceは、インドネシアに合弁会社を正式に設立し、地元の通信事業者との仮想通貨取引所を設立した事が分かった。
インドネシアは、世界で4番目に人口の多い国であり、世界最大の仮想通貨取引所の市場での地位を強化していく。Binanceは、国内最大の仮想通貨取引所の1つであるTokocryptoにすでに投資している。Binanceのジャオ・チャンポン(Changpeng Zhao:趙長鵬)CEO(最高経営責任者)によると、東南アジアの国全体でブロックチェーン技術の使用を拡大することも、この取引のもう1つの目的であると明かし、次のように語っている。
Binanceでの私たちの野心は、ブロックチェーンと仮想通貨のエコシステムをグローバルに成長させることです。インドネシアでのこのイニシアチブは、その方向への重要な一歩です
ハルトノ兄弟との提携ではなかった
このコンソーシアムは、国内最大の電気通信サービス事業者である国営通信会社PT TelkomIndonesiaのベンチャーキャピタル部門であるMDIVenturesが主導している。MDI Venturesは、インドネシア最大のテクノロジー投資会社であり、ヘルスケア、ロジスティクス、および金融テクノロジーにまたがるポートフォリオで、世界で8億3,000万ドル(約947億円)以上を管理しているトップ企業である。
コンソーシアムを通じて、MDIベンチャーズはインドネシアの1億7000万人以上の消費者にアクセスできると主張。しかし、声明は他の企業の名前を挙げておらず、MDIベンチャーズのCEOであるドナルド・ウィハルジャ(Donald Wihardja)CEOは、同コンソーシアムに関する詳細の提供を拒否している。
NEXTMONEYの12月14日付の特集記事「Binanceがインドネシアの財閥と仮想通貨ベンチャーを立ち上げへ」で報じたように、取引をめぐる交渉の報告が表面化した際、億万長者のハルトノ兄弟との提携が行われると言われていた。インドネシア最大財閥のハルトノ兄弟は、eコマースビジネス、通信サービス会社、および大手たばこメーカーを所有しており、実質的には同兄弟による仮想通貨への参入であると考えられていたが、取引の一部として言及されていなかった。
インドネシアのハラーム宣言からの今後
インドネシア政府は仮想資産に対して肯定派であり、2021年の最初の5カ月で370兆ルピア(約2兆9,440億円)に達する取引で市場の禁止を拒否している。
この禁止拒否は、投資として商品先物と一緒に仮想通貨取引を可能にするものの、通貨としての仮想通貨の使用は禁じている。
この見解は、不確実性、賭け、危害の要素を保持しているため、「インドネシアの宗教評議会は仮想通貨をハラーム宣言し、その使用を禁止へ」で報じたように、通貨としての仮想通貨使用をハラームまたは禁止すると宣言した宗教当局と一致している。ただし、当局は、仮想通貨がシャリーアの信条を遵守し、明確な利益を示すことができれば、商品として取引される可能性があることを認めている。