AlamedaResearchとCumberlandGlobalがUSDT総供給量の55%近くを保有
仮想通貨メディアProtosの調査によると、サムバンクマン・フリード(SamBankman-Fried)氏が所有するAlamedaResearch(アラメダリサーチ)とCumberlandGlobalの2つの企業は、テザー(Theter/USDT)総供給量の55%近くを獲得したことが明らかになった。
AlamedaResearchとCumberlandGlobalは、少なくとも合計で603億ドル(約6兆8,643億円)のUSDTを受け取ったとされており、これはすべてのアウトバウンドボリュームの約55%に相当する。また、この603億ドルのUSDTの71%に当たる492億ドル(約5兆6,008億円)のUSDTは、過去1年の間に取得されたとみられ、これは、当時発行されたすべてのUSDTの約60%に相当する。報告書によると、AlamadaResearchが受け取った301億ドル(約3兆4,265億円)以上の仮想通貨およびデリバティブ取引所を仮想通貨取引所FTXに送金されている。
各社のUSDT保有量内訳と概要
Alameda Researchは、さまざまな仮想通貨取引所にウォレットを保持しており、Binanceで21億ドル(約2,390億円)、Huobiで17億ドル(約1,935億円)、OKExで1億1,500万ドル(約130億円)、残りの7億500万ドル(約802億円)は、取引所以外のアドレスに送金されている。
一方、CumberlandGlobalは合計237億ドルのUSDTを受け取ったとのことだが、CumberlandGlobalは2020年、財務省から176億ドル(約2兆37億円)のUSDTを受け取っているため、CumberlandGlobalが保有する全てUSDTは総供給量の22%を占めている。同社はDRWホールディングスの子会社であり、世界最大の流動性プロバイダーであると同時に、世界最大の金融トレーダーの1つである。
実際、USDTは驚異的な成長を続けており、750億ドルを超える時価総額に達していることもあり、近年、多くの企業からの注目が集まる一方で、市場のUSDTの数を裏付ける十分な物理的USDがないという理由から、規制当局による大きな監視下にあることも事実だ。それでも、直近1年間でAlameda Researchが492億ドルのUSDTを取得したことは、USDTの大きな需要の拡大を示しているとみられる。