インド準備銀行総裁が再び仮想通貨への懸念を表明
インドの中央銀行にあたるインド準備銀行(Reserve Bank of India)のシャクティカンタ・ダス(Shaktikanta Das)総裁は、仮想通貨について再び懸念を表明し、11月10日(水曜日)、仮想通貨の潜在的な落とし穴について投資家に警告した。
ダス総裁は、仮想通貨はマクロ経済と金融の安定性という観点から非常に深刻な懸念であると述べた。しかし、ダス総裁によるこのような発言をすることで知られる人物であり、過去に同様の懸念を提起していることから、同総裁のコメントは特段の驚を持って受け入れられてはいない。
同総裁の発言は、より多くのインド人が仮想通貨を採用し、個人投資家がデジタル資産に群がり続けている最中に発せられているものの、同氏の発言とは反対に、仮想通貨の価格は急上昇している。
世界を追い抜く勢いのインド仮想通貨業界
不確実な仮想通貨市場への規制にもかかわらず、インドは世界で最も速い仮想通貨採用者の1つになり、市場に数十億ドルが投資されている。
インドに拠点を置く仮想通貨取引所CoinDCXなど、同国内に拠点を構える仮想通貨取引所が、アジアの国でユニコーンの地位を獲得する一方、それらの多くが数百万を調達し、仮想通貨取扱い企業や取引所も大きな勝利を収めまている。これらの会社を超えて、他の会社は過去数年間生き残り、いくつかのインドの仮想通貨プロジェクトが市場で日ごとに大きくなっている。
インドの仮想通貨の今
インド最高裁判所が、インド準備銀行の命令を覆し、インドでの仮想通貨取引の禁止を事実上解除した後、国内の仮想通貨市場は緊張したまま、多くの不確実性が残されている。
そのような国内環境から、インドではますます多くの国民がビットコイン(Bitcoin/BTC)の周りに群がっているのが現状だ。インド政府はこれまで仮想通貨に関する法律を制定していない。それはまだ業界の専門家およびさまざまな役人や大臣らと協議中で、数回の警告の後、政府は大衆の利益のために仮想通貨取引に厳しい制限を設定したいと考えているとみられる。
インドのナーマラ・シサラマン(Nirmala Sitharaman)財務大臣は、仮想通貨法案が議会で議論される準備ができていることをほのめかしている。しかし、長引くコロナパンデミックにより、準備期間が不足しているめ、法案は提出されていない。2021年11月15日(月曜に)に予定されている別の議会セッションでは、政府が初期の市場を規制することを計画しているステップのいくらかの明確さを提供すると予想されている。