スノーデン氏がCBDCを痛烈批判
プライバシー擁護派のエドワード・スノーデン(Edward Snowden)氏が、CBDC(中央銀行の発行するデジタル通貨)に関して痛烈な批判を述べている事ことが分かった。
最近では世界中の中央銀行と政治家がCBDCを支持しているが、元CIA(entral Intelligence Agency=中央情報局)と、NSA(National Security Agency=国家安全保障局)の下請け業者であったスノーデン氏は批判的な考えを述べたようだ。
同氏はCBDCに対して非常に批判的な態度を示しており、CBDCを「公共の地平線に存在する最も危険な存在」であると非難。2013年にNSAの下請け業者として働いていたコンピュータープログラマーであり、NSAから内部告発を行なったことで一躍注目を集めた同氏は、組織が実行する多数のグローバル監視プログラムを暴いたことで知られる人物で、次のように語っている。
中央銀行のデジタル通貨とは何ですか?これは国内のすべての賃金労働者が十分な貯蓄を費やしていない場合に、その貯蓄を一瞬で全滅させるための単なる有用な政策ツールです。
中国の試みはビットコインの拡大要因
スノーデン氏は長い間、仮想通貨または分散型デジタル資産の批評家であり、最近の中国の仮想通貨への試みは、ビットコインへの需要を拡大する要因になっているとの考えを明らかにしている。
実際、同氏は仮想通貨およびビットコイン(Bitcoin/BTC)はプライバシーなど、多くの点で問題があると述べており、NSAからの多数の機密文書(スパイ活動、コンピューターのハッキング、電話の盗聴)の転送にビットコインを使用したことも明らかにしている。その一方でIMFは最近、110カ国がCBDCを真剣に検討しており、デジタル通貨の実装にさまざまな段階にあることを明らかにしており、 IMF(International Monetary Fund=国際通貨基金)のマネージングディレクターであるクリスタリナ・ゲオルギエバ(Kristalina Georgieva)氏は、CBDCについて、シームレスで低コストの取引を行うためのツールを人々に提供するテクノロジーとして説明している。
CBDC開発については中国に大きな注目が集まっていたが、最近ではナイジェリアもCBDCの立ち上げに最も近づいているとみられている。ナイジェリアは、10月1日に国の法定通貨であるナイラのデジタル版であるe-ナイラを発売する計画を立てていたが、国の中央銀行は立ち上げの延期を発表したばかりである