Circle(サークル)がSPAC経由でニューヨーク証券取引所に上場へ

Circle(サークル)がニューヨーク証券取引所に上場へ

ステーブルコインUSDCの運営などを手掛けるCircle(サークル)が7月8日(木曜非)、ニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場することを発表した。

共同創設者であり会長兼CEO(最高経営責任者)のジェレミー・アレール(Jeremy Allaire)氏による同社公式ブログによると、CircleはSPAC(Special Purpose Acquisition Company=特別買収目的会社)と合併し、上場することを計画している。SPACはスタートアップが合併して公開する会社であり、SPACとの統合は、規制による精査が少なく、評価の管理が強化されているため、IPO(新規仮想通貨公開)の一般的な代替手段とされている。

2021年5月、CircleがSPACを活用して上場する可能について報じられており、4億4,000万ドル(約480億円)の資金調達を行ったことが明らかなった際、この資金調達がSPAC上場に使用されるのではないかと噂されていた。

アレール氏はブログの中で、次のようにコメントしている。

本日、Circleがニューヨーク証券取引所(NYSE)で上場企業となる最終契約を締結したことを発表しました。これは、上場特別目的会社であるConcord Acquisition Corp(「Concord」)(NYSE:CND.U)との組み合わせにより実現したものであり、Allaireは、世界の経済システムを再発明するというCircleの使命のもう1つのステップとして今回の上場を決定しました。


米ドル通貨モデルの成長を楽しみにするCircle

USDCの流通量は過去12カ月間で55倍に増え、260億USDCに届く勢いを見せており、アレール氏はUSDCのような米ドル通貨モデルの成長を楽しみにしているようだ。また、アレール氏はブログの中で次のように語っている。

私たちはともに成長するマルチステークホルダーエコシステムの一部であり、仮想通貨経済システムとブロックチェーンテクノロジーの力のために協力しています。この試みはまだ始まったばかりであり、私たちは一緒に価値を夢見、構築し、提供し続けることで、継続的かつ強力なコラボレーションを楽しみにしています。

Circleは今回の株式上場の発表に合わせ、Circleの収益源である「決済・財務サービス」、「USDCの運営」、「クラウドファンディングプラットフォーム」の3つについて説明を行っている。

3つの中で「決済・財務サービス」の収益が最多で6,500万ドル(約71億円)、次にUSDC運営が4,000万ドル(約44億円)、クラウドファンディングプラットフォームの収益が1,000万ドル(約11億円)であったことを明らかにした。