SECはリップルがロビー活動をしていると主張

SECによる進行中の訴訟に新展開

SEC(米国証券取引委員会)は、リップルがXRPの規制状況を取り巻く一般認識をロビー活動によってどのように変えようとしたかを調査していることが分かった。

リップルに対する進行中の訴訟の一環としてSECは、同社がXRPに対する一般の認識に影響を与えようとしたと主張している。サラ・ネットバーン(Sarah Netburn)裁判官に提出されたSECからの新しい書簡の中で、SECのホルヘ・テンレイロ(Jorge Tenreiro)弁護士は、XRPに関するリップルの“ロビー活動(※1)”に関する新しい証拠を求めていると述べている。

(※1)ロビー活動とは、特定の主張を有する個人または団体(この場合、リップル)が、政府の政策に影響を及ぼすことを目的にした私的な政治活動を指す。

ロビー活動に従事したと主張

リップルに対する訴訟の核心は、XRPトークンがセキュリティであるかどうかである。

NEXTMONEYでも「米SEC、リップル社へ13億ドルの訴訟=未登録証券の販売」で特集しているように、SECは2020年12月、リップルが未登録証券の販売によって13億ドル(約1,428億円)を調達したと主張する訴訟を起こしている。

今回新たに発覚したのは、SECがリップルに対して、XRPの規制状況に対する一般の認識を変える努力をしたことを証明すると主張する新しい文書を提出するよう要請。手紙の中で、SECのテンレイロ弁護士は、調査により、リップルがXRPを取り巻くロビー活動に従事していることが示されているとして次のように述べている。

リップルは、訴訟の立場を支持するため、その役人に支払った声明に依存しています。

SECのテンレイロ弁護士によって裁判所へ送付された文書によると、リップルは元CFTC(米商品先物取引委員会)会長のクリス・ジャンカルロ(Christopher Giancarlo)氏を招き、同氏は入社後、2020年6月にXRPは証券ではないと声明を発表し、それによってXRPの価格も急速に上昇した。

この文書はまた、ロビー活動のさらなる証拠がリップルの積極的抗弁に対抗するために使用されることにも言及しており、法的措置が取られる前に会社にSECからの「公正な通知」が提供されるべきであったと主張している。SECは、会社が資金調達の取り組みに従事した場合、XRPに対する一般の認識が変わると主張し、XRP販売の合法性が疑わしいことをすでに認識していることを示している。このようなロビー活動は、公人から声明を収集するために使用され、会社の広報チームによって活用されて、XRPに関する法的な説明を形成。その結果、リップルの利益に適合しているとSECは主張している。

訴訟の前に、リップルのブラッド・ガーリングハウス(Brad Garlinghouse)CEO(最高経営責任者)は、SECがXRPの合法性に関して市場参加者の間で混乱を引き起こしたと主張。これに応じて、SECは現在、混乱を引き起こしたのはリップルであると主張し、次のように述べている。

リップルは市場参加者の信念に基づいて「公正な通知」の欠如を問題にしているため、SECは、本物の市場センチメントの反映ではなく、想定される混乱がリップルによって購入され、支払われたかどうかをテストする権利があります。

米SEC、リップル社へ13億ドルの訴訟=未登録証券の販売

2020.12.24