ビットコイン(BTC)が3万ドルまで急落|中国報道が要因か
仮想通貨ビットコイン(BTC)は19日夜、40,000ドルを大きく割り込み大幅な下落に直面している。現時点のBTC価格は米ドル建てで30,000ドルまで下落。過去24時間で約43,000ドルから30,000ドルまで43%の下落率を記録している。
今回の一連の下落相場の要因となったのは、イーロンマスク氏によるテスラ社のビットコイン決済の中止がきっかけだ。テスラ社は今月12日、採用していたビットコイン決済の購入手続きを一時停止することを発表。この発表を受け、同日にはビットコインが58,000ドルから48,500ドルまで下落していた。その後、テスラ社が保有するビットコインを売却した可能性が浮上し、さらに相場が悪化していた。しかし、イーロンマスク氏は、BTCを売却していないことを表明し、BTC価格はわずかに回復していたが、本日、中国の仮想通貨サービスに関する規制報道によって、再び下落相場に直面した。
中国の仮想通貨サービスに関する規制は、同国の金融業界団体が金融機関による仮想通貨関連サービスの提供を禁止し、投資家に対して仮想通貨の取引を行わないよう警告を行なった。これは中国インターネット金融協会(NIFA)、中国銀行業協会(CBA)、中国支付精算協会の共同声明が、銀行をはじめとするオンライン決済企業など、金融機関の仮想通貨の取り扱いを禁止する方針を伝えたという内容だ。これに続けて、新疆や内モンゴルに続き、四川のマイニング業者への電力供給停止に関する報道が下落相場に拍車をかけ、BTCをはじめとする仮想通貨市場全体の相場を悪化させている。
また本日の急激な下落により、世界各国の仮想通貨取引所へ投資家が殺到し、主要な取引所であるBinanceをはじめ、FTX、Coinbaseなどのサービスが一時停止している状況である。
さらには機関投資家の動きとして、JPmorganの新しいレポートでは、機関投資家が金(GOLD)への資産を動かし、BTCを売却していることをCNBCが報じている。この動きは先日のイーロンマスク氏によるビットコイン決済停止による影響とし、レポートでは、「ビットコインの流れの状況は悪化し続けており、機関投資家による継続的な縮小を示しています。過去1か月間、ビットコイン先物市場は、ビットコインの上昇が昨年10月に始まって以来、最も急で持続的な清算を経験しました」と、JPMorganはレポートで言及している。