クレイグ・ライト博士が16人のビットコイン開発者を相手に訴訟を起こす

クレイグ・ライト博士が16人のビットコイン開発者を相手に訴訟

自称ビットコインの父、サトシ・ナカモト氏と名乗り出ているクレイグ・ライト(Craig Wright)博士は、ビットコインの創設者であることを証明するためさまざまな相手と現在も戦っている。最近では、57億ドル(約6,234億円)相当のビットコインを回収することを目的に、16人のビットコイン開発者に対して訴訟を起こしたことが分かった。

大手メディアのロイターによると、ライト博士は秘密鍵を持っていない2つのウォレットから111,000BTCへのアクセスを求めており、2020年2月に自宅コンピューターがハッキングされた際、秘密鍵を紛失したと主張している。この事件については現在も調査中だが、同博士はビットコイン・コア(Bitcoin Core/BTC)、ビットコインキャッシュ(Bitcoin Cash/BCH)、ビットコインサトシビジョン(Bitcoin Satoshi Vision/BSV)、ビットコインキャッシュABC(Bitcoin Cash /ABC)の開発者に対し、ロンドン高等裁判所に申し立てを行った。

クレイグ・ライト博士の主張

ライト博士は、開発者がビットコインの合法的な所有者の最善の利益のために奉仕するという彼らの任務に失敗したと主張しており、同博士を代表する法律事務所のオンティエ(ONTIER)のパートナー、ポール・ファーガソン(Paul Ferguson)弁護士は次のように述べている。

私たちのクライアントクレイグ・ライト博士は、既存の法律の範囲内で動作するビットコインを作成し、正当な所有権が証明できる紛失または盗難の場合、開発者には確実に回復する義務があると常に主張してきました。


ライト博士のビットコイン所有権関連裁判は仮想通貨盗難

多くの人が行方不明のビットコインの所有権に関するライトの主張を却下する一方で、事件の結果は仮想通貨の盗難に対する規制や法的見解についての青写真を設定する可能性すら浮上している。

ライト博士はビットコインの作成者としての優位性を主張するためにできる限りのことをしており、2021年初めには、当NEXTMONEYの特集記事「クレイグ・ライトの弁護士、2サイトにBTCホワイトペーパーの削除依頼」で報じたように、ビットコインホワイトペーパーをホストしているBitcoin.orgとBitcoincore.orgの2サイトを追跡し、サイトからホワイトペーパーを削除できなかった場合は訴訟を起こすと脅迫している。