2,000億ドル相当のBTCが危険にさらされていた
経営コンサルタント会社のOpimasLLCが最近公開した2021年の仮想通貨レポートにて、世界でマイニングされた1,850万BTCのうち約348万BTC(約21兆8,000億円相当)が、不適切な保管の結果、ハッキングに対して脆弱な状況下にあることが明らかになった。
OpimasLLC より画像引用
ボストンに本拠を置くOpimasLLCが公開した36ページにもおよぶレポートの中で強調している重要なポイントの1つが、「仮想通貨でより多くの仲介者を設立する必要がある」とのこと。これらの仲介者は、機関ベースのカストディソリューションプロバイダーの形で存在することで、大規模な投資家や企業のために仮想通貨を安全に保管、交換、保持するのに役立つソリューションの一つであると考えられている。また、これらの提案にはマイケル・セイラー(Michael Saylor)氏のマイクロストラテジー(MicroStrategy)社と、電気自動車メーカーの足跡であるTesla(テスラ)社に続いて、ますます多くの企業や機関が仮想通貨に多額の投資を始めているという現実がある。
しかし、現状ではこのような大量のトランザクションを処理するように設計された保管ソリューションはほとんどなく、それらの多くは依然として小規模の個人購入者にのみ適したセキュリティテクノロジーを展開している。その一方で、仮想通貨市場には伝統的な金融機関も今後、仲介者として参加してくると予想されており、報告書は、将来、世界中のより多くの銀行が、法定紙幣と同じように、デジタル通貨の預金、送金、および引き出しを受け入れ始めると予測している。
仮想通貨業界と各国政府機関との相乗効果
もう1つの注目すべき進展は、仮想通貨業界と各国の政府規制機関との相乗効果である。
Opimasは、ドイツ、フランス、スイス、シンガポール、英国、カナダなどの国々が、市場の軌道を形作るために具体的な規制に取り組んでいると強調。この様な規制強化の背景には、7年前のMt.Gox事件によってハッキングされた仮想通貨の大部分が、ホットウォレット(※仮想通貨を保有する個人の大部分が使用するタイプのウォレット)で管理されていた。