SEC、登録証券の売却に関するLBRYプロジェクトを非難

SECが未登録証券を売却したとしてLBRYを非難

SEC(米国証券取引委員会)は2020年3月、LBRYと呼ばれるブロックチェーンベースのファイル共有および支払いネットワークに対して苦情を申し立てた。

米国の規制当局は3月29日(月曜日)、米国・ニューハンプシャーに本拠を構えるブロックチェーン関連企業のLBRY Incを未登録の証券を販売したとして非難。LBRYは、odysee(オディシー)にて声明を発表しており、LBRY Creditsのすべての分配が未登録の証券提供であるとして、LBRY Incに対して苦情を申し立ている。

SECの主張に対してLBRYは、仮想通貨業界全体にとって大きな脅威だと語っているほか、Twitterでも同様にツイートしており、SECのロジックによって多くのパブリックブロックチェーンプロジェクトが危険にさらされると述べた。

SECがLBRYに苦情を申し立てた本当の理由?

SECは、1933年証券法を使用して、多数のブロックチェーンプロジェクトを追跡。現在、LBCトークンは未登録の証券であるとされている。

ここでLBRYのシステムを改めておさらいしてみる。LBRYは、分散型コンテンツ共有プラットフォームとして誕生。ユーザーは、P2P形式でコンテンツの保存・共有・ダウンロードなどができるほか、LBRY Creditsを使用すると、ユーザーはコンテンツを使用できるシステムだ。

話は戻り、SECはこのLBRY Creditsは「投資契約、したがって有価証券として提供および販売された」と述べているほか、同社が資金をプールしたと述べており、LBRY IncもLBCの最大の保有者であると主張している。

SECの検察官は、同社が証券法に違反しており、LBRY Creditsを規制当局に登録すべきだったと考えている。そのためSEC側は、恒久的な差し止め命令と、不当に得られたとされる利益の非合法化を求めている。LBRY Incのジェレミー・カウフマン(Jeremy Kauffman)CEO(最高経営責任者)は、SECの苦情に同意せず、同社が初期コインオファリング(ICO)を開催しなかったことを強調し、次のように語っている。

SECによって進められた論理の下で活発に開発されたすべてのブロックチェーン、特にイーサリアムは、イーサリアムの開発者がトークンを保持しながら何らかの方法で調整している限り、彼らは危険にさらされています。

今回の苦情が米国の規制当局によって提出された際、この問題に関する議論はソーシャルメディアと仮想通貨フォーラムで取り上げられ、ホットトピックとなっている。

Youtubeショー「ColinTalksCrypto」であり、Twitterユーザーである@Colin Talks Crypto氏は今回の苦情申し立ての件について次のように語っている。

LBRYがSECから攻撃を受けている本当の理由は、述べられている理由ではないに違いない。LBRYが、政府が検閲を望んでいるコンテンツの検閲に強いビデオ共有を提供しているからだと思います。

LBRYのカウフマンCEOは、最近のインタビューで、SECの苦情に反対するため、仮想通貨およびブロックチェーンの支持者と話し合っていることを明かし、次のように述べた。

LBRYがこの訴訟に負けた場合、それは仮想通貨業界を不自由にし、米国でこれらのビジネスを構築するための大きな阻害要因を生み出します。積極的に開発されている仮想通貨は、交換されるたびに、かなりの費用がかかり、煩わしい規制コンプライアンスが必要になる可能性があります。