韓国でキムチプレミアムが発生
韓国の仮想通貨市場で4月5日(月曜日)、国内で実施されている規制により、同国内におけるビットコイン価格が急騰していることが分かった。
CoinMarketCapより画像引用
世界市場でのビットコインの価格は、CoinMarketCapの調べによると、4月6日のビットコイン価格は、1BTC=6,480,000円台(58,676.20ドル)で推移しており、前日同時刻比1.02%、1週間で0.82%の上昇を見せているが、韓国では、執筆時点で1つのビットコインが66,633ドルで取引されていることが明らかになった。
ビットコイン/韓国ウォンは、国内最大の仮想通貨取引所であるBithumb(ビッサム)では 69,517.61ドル(7,684,000円台)とKorbit(코빗:コルビット)で77,951,500ウォン、日本円で約7,684,000円台と、同地らも日本円に換算すると768万4千円台で取引されている。これは、BinanceやCoinbaseなどのグローバルな仮想通貨取引所でのビットコイン/米ドルのペアリングと比較して15%ほどの価格差があり、キムチプレミアムと呼ばれている。このキムチプレミアムは、韓国の取引所が巨大な需要を満たすのに十分な仮想通貨を持っていないために発生するとされており、国の資本フローの制限によるものだと仮想通貨メディアのDecryptは報じている。
With the growing Kimchi premium, I did some digging on the BTC performance following previous spikes in the Korean BTC pair.
While it’s impossible to say whether the Kimchi premium has peaked or if it will continue growing onwards, it makes me worried. pic.twitter.com/lx0YMQgLAr
— Vetle Lunde (@VetleLunde) April 5, 2021
さらに、ブロックチェーンの分析を手掛けるArcaneResearchのアナリストであるベトル・ルンデ(Vetle Lunde)氏は次のように語っている。
特に強気市場では、韓国の小売投機家がFOMOを市場に投入すると、キムチプレミアムが発生する傾向があります。
プレミアム価格が巻き起こす減少とは
このような価格差は今回が初めてではなく、2017年5月にも、63%と2018年1月には47%と、今回よりも大きなプレミアム価格を経験しており、今回のプレミアム価格はこれらに比べるとはるかに小さいものであるとのこと。プレミアムが発生すると、ビットコイン/米ドルとビットコイン/韓国ウォンの価格差を利用したアービトラージが行われる可能性があり、韓国のトレーダーは自国の法定通貨を仮想通貨に変換する可能性が高くなる。
また、韓国では最近、歴史上初めて韓国の検察官が犯罪者から没収した、191BTCを約64.26万ウォンでを販売したことが報じられている。販売された仮想通貨については、水原地方検察庁が4月1日に、特定された違法ポルノサイトの運営者から没収したもので、約123億ウォン(約12億円)の売り上げが国庫に送られている。