Ripple、アジア拡大を視野にフィンテック企業Trangloの株式40%を取得

Rippleがアジア拡大のためTrangloの株式40%を取得

Rippleは現在、東南アジアへの事業拡大を掲げているが、アジア市場への進出の一環として、マレーシアの国境を越えた決済会社Trangloの株式40%を購入した事が分かった。ただし、株式取得に際する取引の金銭的条件は明らかにされていない。

Rippleは3月30日(火曜日)の声明で次のように述べている。

このパートナーシップにより、Rippleはこの地域で増大する顧客の需要に対応し、RippleNetのオンデマンド流動性(ODL)サービスの範囲を拡大できます。このサービスは、デジタル資産XRPを使用して即座に送金し、運転資金のニーズを削減します。

ODLサービスは国境を越えた支払いを促進。さらに提携銀行または金融サービスプロバイダーがXRPを使用し、管轄区域間で経済的かつ即座に資金を送金できる。2012年に設立されたリップルのブロックチェーンテクノロジーは、現在55カ国以上に渡る数百の金融機関で使用されていると同社は述べており、Trangloの最高経営責任者であるジャッキー・リー(Jacky Lee)氏は次のように語っている。

国境を越えた取引をより速く、より安く、より安全にします。Rippleと緊密に連携し、ODLを新しい市場に導入することで、アクセス可能で公平な金融サービスを大衆に提供するという野心をさらに高めることを目指しています。


アジアにおける決済環境拡大を図るRipple

2008年に設立されたTrangloは、マレーシア、インドネシア、英国、アラブ首長国連邦、シンガポールにオフィスを構えている。同社のウェブサイトによると、同社は世界中に1,300以上の支払いパートナーを持ち、2,000万を超えるトランザクションを処理。創業以来、総額40億ドル(約4,410億円)の価値があると述べている。

東南アジアの決済環境は非常に細分化されており、各国には独自のプロセスと支払いインフラストラクチャーが存在している。そのため、地域の国境を越えた支払いの標準的な統合がないため、現在、費用のかかる回避策が必要だ。RippleによるTrangloへの投資は、これらの国境を越えた支払いの課題のいくつかを解決することが期待されており、Rippleはこのパートナーシップによって、両社は現地の深い専門知識を組み合わせ、国境を越えた支払いに関連する課題に対処できると述べている。

RippleはNEXTMONEYの3月22日付けの特集記事「Ripple、東南アジアでの拡大をリードを目指して元UberCEOを採用」で報じたように、ゴールドマンサックス(Goldman Sachs)とUber tech(ユーバーテック)元エグゼクティブであるブルックス・エントウィッスル(Brooks Entwistle)氏を東南アジアのマネージングディレクターに任命 https://ripple.com/insights/announcing-brooks-entwistle-scaling-ripples-momentum-in-se-asia/ し、地域事業を主導し拡大して行く計画とのこと。

Ripple、東南アジアでの拡大をリードを目指して元UberCEOを採用

2021.03.22

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