人気インスタグラマーがビットコイン振り込め詐欺で起訴
米国連邦検察官によると、人気インスタグラマーのジェイ・マジーニ(Jay Mazini)が3月23日(火曜日)、ビットコインで250万ドルをフォロワーからだまし取ったとして起訴されたことが分かった。
ジェイ・マジーニと名乗るジェガラ・イグバラ(Jegara Igbara/25歳)は、Instagramアカウントが閉鎖されるまでは100万人のフォロワーを誇っていた人気インフルエンサーである。検察側は、食料品店やファーストフード店でチェックアウトを待っている人々など、見知らぬ人に現金の札束を配っているビデオをサイトに投稿し、高い人気を誇っていた。
イグバラによる詐欺手口の内容
2021年1月、マジーニはInstagramアカウントに動画を投稿し始め、ビットコインを市場価格より3.5%~5%高く購入することを提案。ニューヨーク州東部地区連邦検察局法務部の公式サイトによると、マーク・J・レスコ、ニューヨーク東部地区連邦検事代理は次のように語っている。
主張されているように、イグバラは彼のソーシャルメディアでの絶大な人気を利用して、フォロワーをだましてビットコインを売らせました。
また、FBI(連邦捜査局)のアシスタントディレクターであるチャージ・スウィーニー(Charge Sweeney)氏は次のように述べている。
イグバラのソーシャルメディアのペルソナは、犠牲者に魅力的であるが膨らんだ価値でビットコインを売るように誘惑するための背景として機能しました。しかし、舞台裏の様子は、物事が必ずしも見た目どおりであるとは限らないことが明らかになり、イグバラが犠牲者と行ったビットコイン取引については、慈善活動は一切実行されていませんでした。今日のInterwebsをすばやく検索すると、この数百万ドルの詐欺師のまったく異なるイメージが明らかになります。
イグバラは、従来のビットコイン取引所が購入できるビットコインの量を制限しているため、市場価格を上回って支払う用意があると主張。この主張を信じた被害者がビットコインで取引することに同意した際、イグバラが約束された金額の電信送金を送信したことを誤って確認したとされる電信送金確認ページの画像を含む文書を送信しており、それに応じて被害者はイグバラにビットコインを送ったとのことだ。現時点で4人の被害者がいることが分かっているが、現在も検察当局は新たな被害者が存在していないか情報提供を受け付けているとのこと。
被害者らはビットコインをイグバラに譲渡したものの、約束された支払いを受け取った犠牲者はいなかったとのこと。イグバラは電信送金の領収書で特定された口座に、彼が約束した電信送金をカバーするのに十分な資金を持っておらず、口座には162ドルしかなかったとのこと。なお、イグバラは現在ニュージャージー州で州の告発を受けており、後日ニューヨーク州東部地区に初出廷する予定とのこと。
NEXTMONEYの特集記事「カナダ・メトロバンクーバーの投資家、仮想通貨詐欺の餌食で最大40万ドルの被害」で報じているようにカナダではメトロバンクーバー在住の投資家らをターゲットに仮想通貨詐欺が発生し、最大で40万ドル(約4,300万円)の被害が発生しているほか、「10代のツイッターハッカー、司法取引でビットコイン詐欺で懲役3年」で報じているように、2020年7月に発生した10代のハッカーによるTwitterアカウント乗っ取りによってビットコインが盗まれるなど、インターネットと仮想通貨詐欺は2021年に入っても減る気配を見せていないだけに、今後も十分な注意が必要である。