タイ銀行、THTステーブルコインの使用は違法と判断=ユーザに警告

タイ銀行がTHTステーブルコインの使用は違法と警告

タイ銀行(Bank of Thailand:BoT=タイの中央銀行)は、Terra.moneyで発行されたTHTステーブルコインの使用に対し、警告した事が分かった。

タイ銀行は、Terra.moneyを介して発行されたTHTステーブルコインの使用に対して警告。ステーブルコインは、ビットコインなどの仮想通貨とは異なり、仮想通貨の特性の一つであるボラティリティを心配することなく安定したデジタル資産を保持する手段を提供する。このような背景からステーブルコインの人気が高まっており、多くの中央銀行がCBDC(中央銀行が発行するデジタル通貨)の発行を検討している。

2021年3月17日(水曜日)、タイ銀行はTHTステーブルコインの使用を禁止する通達を発表。同行は、バーツで裏付けされた硬貨は「タイのシステムに断片化を引き起こす可能性がある」と述べており、THTステーブルコインが広く採用されることで、フィアット(タイバーツ)への信頼が失われることを懸念している。タイ銀行による精査の結果、THTの使用は違法であると宣言。また、THTの使用や、THTに関連する活動への参加をやめるように一般ユーザー・消費者に対して警告を発した。

タイ銀行のCBDCインビュー

現在、熱狂と言える仮想通貨の流行に照らし、世界中の中央銀行は危機に瀕している。各国の中央銀行はお金を発行し、管理する能力を保持したいと考えており、その結果、独自のデジタル通貨を立ち上げる準備をしている。

タイは、中央銀行発行によるデジタル通貨(CBDC)をめぐる競争において、アジアをリードする国の1つである。2019年にはデジタルバーツのトライアルを開始し、8つの商業銀行が参加している。また、NEXTMONEYの特集記事「タイ中央銀行、デジタル通貨のプロトタイプ計画を発表」で報じたように、デジタル通貨のプロトタイプ計画を以前に公表している。ただし、デジタルバーツについての注目すべき点は、公に利用可能ではないかもしれないという点だ。金融機関と金融市場は、タイのCBDCの独占ユーザーの可能性がある。

3月8日、BoTは、2020年に開始されたCBDCテストプロジェクトの結果に関するプレスリリースを発行している。このプロジェクトは、ビジネス部門における「支払い」としてのデジタル通貨の効率を分析することを目的としており、タイ銀行は次のように語った。

DLT (分散元帳テクノロジー)は、ユーザーがCBDCにさまざまな条件を設定して、ビジネスアクティビティを柔軟に処理できるようにすることで、ビジネスの支払い効率を高められる

調査結果は、DLTが、ユーザーがCBDCにさまざまな条件を設定してビジネス活動を処理する際の柔軟性を高めることを可能にすることで、ビジネスの支払い効率を高めることができることを示しており、支払い条件の設定や、現金管理の効率を高めるための条件の設定が含まれているとのこと。

タイ中央銀行、デジタル通貨のプロトタイプ計画を発表

2020.06.22

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