偽イーロン・マスク、詐欺ウォレットアドレスへ送金=2,600万円超の被害

偽イーロン・マスクウォレットへ送金被害

仮想通貨市場に絶大な影響力を持つことで広く知られるイーロン・マスク(Elon Musk)氏のアカウントを名乗る詐欺師が、詐欺ウォレットを用いて、約243,000ドル、約2,600万円相当のビットコイン(Bitcoin/BTC)を不正送金させていたことが明らかになった。

3月1日(月曜日)、詐欺師は偽のイーロンマスク氏ウェブサイト[ https://elon2x.com/tesla.htm]を用いて、0.1〜10BTCを送金すれば倍にして送金するという詐欺を展開。詐欺師のビットコインアドレスである[ 1EMuskYdgB3BtwxpEP46txN5EAN8KnA7dE ]には、少なくとも約2,600万円相当のビットコインを受け取っており、大きな被害が出ている。人々がこのような詐欺に騙される理由として、仮想通貨特有のエアドロップ のような、いわゆるトークンをばら撒くキャンペーンのようなものに惑わされている可能性があると考えられる。

例えば、NEXTMONEYの特集記事「Uniswap、500万UNIをエアドロップするガバナンス投票を実施」、「500万UNIを配布するUniswapガバナンス投票が失敗」でも報じているように2020年9月に分散型取引所Uniswapは、400個のUNIトークン(当時は1,200ドル相当)をユーザーにエアドロップしている。当時のエアドロップは、ガバナンストークンを保持していた人は誰でも10,000ドル無料で入手することができた。

これらの違いは、TwitterでEthereumのアドレスを要求することで独自のエアドロップを行うことはあっても、ビットコインなどの資金を要求することはないという点だ。実際、CoinShares(コインシェアーズ)の最高戦略責任者であるメルセム・デミロルス(Meltem Demirors)氏やWeekinEthereumのパブリッシャー(発行元・発行者)であるエヴァン・ヴァン・ネス(Evan Van Ness)氏などがエアドロップを行っている。

エアドロップは仮想通貨ユーザーについて非常に魅力的なキャンペーンであるが、その実態や報酬金額をしっかりと確認することで詐欺を回避することができるだろう。

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