SECが詐欺的なICOに裁判所命令を発行
米証券取引委員会(SEC)は、米国内外の投資家やユーザーから2100万ドルもの資金を調達したICO(イニシャルコインオファリング)を含む詐欺行為などを中止する裁判所命令を本日発表しました。
今回、対象となったプロジェクトは、チタニウム・ブロックチェーン・インフラストラクチャー・サービス社です。
本日発表されたSECの訴状では、代表取締役のマイケル・ストーラー(Michael Stanler)氏が、米連邦準備理事会(FRB)や PayPal、Verizon、ボーイング、ウォルト・ディズニー・カンパニーなどの数多くの有名企業との取引関係について、虚偽の説明を行なっていたとして訴えています。
この訴状は、チタニウムのウェブサイトが法人顧客とマイケル・ストーラー(Michael Stanler)氏からの公表された声明を公表したこと、そして、不正に多くの法人顧客との関係を有することを訴えたと主張し、 マイケル・ストーラー(Michael Stanler)氏がビデオをソーシャルメディアを通してICOを宣伝し、それを Intel や Googleへの投資と比較したものであると主張しています。
SECの執行部のサイバー・ユニットのロバート・A・コーエンチーフは、以下のように述べています。
「このICOは、ビジネスの見通しを純粋に架空の主張で投資家に騙したとされるソーシャルメディアマーケティングの成果に基づいていた。」「不正なICOと関連した複数の訴訟を提起したため、これらを投資とみなす際に投資家が特に慎重になるよう、再度呼びかけをする」
ロサンゼルスの連邦地方裁判所に5月22日に提出されたSECの訴状は、マイケル・ストーラー(Michael Stanler)氏と、チタニウム(Titanium)社に対して、連邦証券法の不正行為および登録規定に違反として告発しています。
訴状の内容は、永続的な差し止め命令、不当利益に対する罰金と返還、および将来的にデジタル証券の提供に参加することを禁じることを求めています。
今回の件で明らかになったことは実務権限を持ち始めたということ。
もはやICOの最大の課題である、投資家の保護という観点においてはSECの判断が今後の指標となりうる可能性が高くなってきました。
それにしても検挙対象が大企業との提携などという低レベルな虚偽に対してですので、今ところこの規制の動きには大賛成です。