スイス政府が独自の仮想通貨「e-franc(eフラン)」に関する研究を申請
スイス連邦政府が、ブロックチェーン技術に基づいた独自の仮想通貨である「e-franc(eフラン)」の発行目指しており、それに関するリスクと機会を研究するように連邦議会に正式に申請を行いました。
今回のeフランの発行に関しては、社会民主党副総裁のセドリック・ウォーマス下院議員が提案したもので、政府として正式に今回のeフランを検討することを求めています。
政府発行の仮想通貨といえば、ベネズエラのPetro(ペトロ)がすでに、石油を裏付けとして発行を行なっています。
また、すでに中国、シンガポール、カナダ、イスラエル、英国を含む数々の国々が、中央銀行に認められた独自の仮想通貨を発行するために積極的に調査を行なっています。
スイスは以前より、仮想通貨やブロックチェーンについて先進的な考えや体制を敷いており、例えば金融市場監査局(FINMA)が、同国内で実施されるICOや、金融関連法に関するガイドラインを公開しています。
さらに先日、ブロックチェーンカンファレンスである、ブロックショー・ヨーロッパ2018が発表した調査結果で、ブロックチェーンに関する企業を立ち上げる環境に最も適している国の中で、10カ国中1位にランキングされるなど、印象や体制も十分です。
スイスが今後の独自の仮想通貨を発行した時に、法定通貨が主要通貨となっている他国の対応に注目が集まりそうです。
資金も人材も潤沢な政府機関が仮想通貨の技術を導入することは、仮想通貨の認知及び仮想通貨市場の拡大に繋がります。
国が発行する仮想通貨はこれまでの法定通貨よりも機能し、経済が成長する可能性が考えられます。
しかし、どれだけ便利で使いやすくなっても、担保はあくまで信頼です。
極論、いつ価値が無くなってもおかしくありません。
その点、Bitcoinが持つ唯一の特性であるトラストレス(信頼を必要としない)なアルゴリズムは、常に全てのリスクオフの対象となり得ます。
国単位での仮想通貨政策には応援したい反面、失敗するところも必ずあるでしょう。
Bitcoinが世界共通の価値、資産として認識されるのはそう遠くない未来なのかも知れません。