Brave(ブレイブ)アクティブユーザーの急増
広告ブロック機能を標準装備していることでも広く知られる次世代ブラウザのBrave(ブレイブ)は、月間アクティブユーザー数が過去1年間で230%も増加していることが分かった。
Brave Blogより画像引用
仮想通貨に優しいプライバシーブラウザとしてユーザーに親しまれているBraveが2日付のブログにて、月間アクティブユーザー数が2,000万人、日次アクティブユーザー数が700万人を超えたことを発表した。これは、月間アクティブユーザーが870万人、日次アクティブユーザーが300万人と報告された昨年のこの時期から2.3倍の増加だ。
CEO(最高経営責任者)兼共同経営者のブレンダン・アイク(Brendan Eich)氏は、次のように述べている。
ユーザーは監視資本主義にうんざりしており、2,000万人が、ブラウジング体験の制御を取り戻すオプトイン広告エコノミーを備えたまったく新しいウエブエコシステムをBraveに切り替えました
Braveは、仮想通貨が組み込まれたChromiumベースのブラウザで、ユーザーがウエブ広告を見ると、ブレイブはGoogleのポケットを裏打ちする代わりに、ERC-20ベースの仮想通貨トークンであるベーシックアテンショントークン(Basic Attention Token/BAT)で支払いをする。サードパーティのブローカーへの個人データの販売を指す「監視資本主義」のモデルケースとして自らを売り込んでいる。
ここまでの道のりは険しい
現在GooglePlayで第1位の評価を受けており、一見華々しく登場したように見えるBraveだが、収益化への長い過程において、ユーザーを何度か失望させてきた過去を持つ。仮想通貨取引きを探している人々をアフィリエイトリンクにリダイレクトし、ある時点で、彼らに告げずにインフルエンサーのための寄付基金を設立するなど、一時は大きなバッシングを受けた過去も。
しかし、現在Braveが提供するアイデアは多くのユーザーに刺さり、流行している。同社はほぼ毎月独自のハイスコアを上回っており、Brave広告キャンペーンの平均クリック率は9%にのぼる数字は業界平均の2%をはるかに上回っているだけでなく、ユーザーは毎月20億を超える広告を視聴しているとのことだ。
Braveはまだ小さく、世界のブラウザ市場シェアの主要なチャートには登録されておらず、対照的にChromeはStatcounterあたりのブラウザシェアの66.12%を占めており、雲泥の差があるのも事実だ。果たして、ここからBraveがどのような企業戦略を持ってChromeに挑んでいくのか、やはり頼みの綱は「仮想通貨」がキーポイントになりそうである。